高1・沖縄修学旅行(平和学習編①)

 高校修学旅行の大きな目的のひとつが、平和学習です。沖縄修学旅行以前には九州に行っていましたが、このときから平和学習という視点が貫かれています。

 2日目には、佐喜眞美術館を訪れました。この美術館は普天間基地に面した私設美術館で、丸木位里・俊の作品「沖縄戦の図」などを展示しています。生徒たちは「沖縄戦の図」の前に集まり、制作の背景や当時の様子などの解説を受けながら鑑賞しました。その後屋上に登り、目前に広がる基地を見ながら、基地問題が沖縄の問題ではなく自分たちの問題であることを改めて学びました。

 3日目には、アブチラガマ(糸数壕)に行きました。アブチラガマ(糸数壕)は全長約270メートルの自然洞穴で、沖縄戦の際には住民の避難場所として使用されていました。地上戦が激化すると陸軍病院の分室として使用され、多くの患者が搬送されました。修学旅行では、実際にこのガマの中に入り、当時の様子を偲びます。懐中電灯の灯りがなければ何も見えない真っ暗な壕のなかで、現地ガイドの方の案内に耳を傾けました。宿に戻ってからの振り返りの際には、「暗くて狭い空間の中で暮らしていた人がいると思うと、とても胸が痛みました」と述べる生徒もいました。「人間の命ほど尊いものはない」「平和とは、勇気を出して話し合ってみること」というガイドの方のお話が印象に残りました。

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