《教室寸景》(中2・国語)「平家物語・朗読劇」②

 中学2年国語の授業で行った、『平家物語』の朗読劇発表について、引き続き生徒たちの様子をご紹介します。

 朗読劇を作る過程は、作品の内容理解を深めるだけでなく、クラスメイトとの相互理解を深める機会にもなります。一人一人が自分の役割を見出して、独力では実現できない表現を目指すことは、古典の学習にとどまらない、コミュニケーション教育の側面も持つからです。再び、発表後の生徒たちのコメントの一部を紹介します。

     

【良い発表をするために必要だと気づいたこと】

  • みんなの個性など、やりたいことを発表の際にみんなに見せるように、みんなで意見を出し合いました。いい発表にするためには話し合いが必要だと思いました。 
  • お互いの発表を見合って学ぶ事が大切だと思いました。短い時間でどれだけの完成度になるのかも重要なので、もっと動作を付け足してみんなで意見を出し合えば良かった。
  • 「この日はこういうことをしよう」みたいな、少しずつの計画を立てると、練習もどんどんしやすくなると思いました。たくさんの練習を個人個人で、やってくるのもいいと思います。それによって、次みんなで合わせたときに細かく改善点などが見つかると思うので、練習の時間が大切だということに気づきました。みんなで協力する力が必要だと思います。みんながやる気がないとなかなか進まなかったりすると思うし、一致団結するから、いい作品ができると思います!

     

  • 同じメンバーの直実役の子と一緒に、ここはどういう感情かを考え、こういう風に読んだ方がいいよと教え合いました。さらに前日は刀を作って、発表に備えました。
  • 道具を用意して実際の場面を作ることが必要だと思った。また、声や表情の工夫も必要だと思った。特に声の工夫では、声の高低だけでなく、読む速さなどを変えて焦りや葛藤を表現するとより良い効果が出ると思った。
  • いい発表をするには、何も恥ずかしくないと思うことが大事だし、必要だと感じました。私は、声をいつもより少し変えたから恥ずかしかったりして練習で笑ってしまったりしていて、本番で笑いそうになった時に、隣にいた一緒の班の子が「頑張って」と言ってくれたおかげで頑張ることができたので、仲間がいるということもひとついい発表になる要素なのかな、と感じました。

     

  • できる限り台本を覚えたり、観客の方向を見渡したりと、ただただ一点を見るだけではなく、いろいろなところに目を向けられるといいなと思います。あとは、班の人全員が心情や動きを表せればいいなと思いました。声も大きく、聞こえやすいようにしたり、人物の配置などで内容を表したりするのもいいと思いました。 

 本校では、体育科によるダンスコンクール(学級別の創作ダンス)や、総合的な学習・探究の時間「ドミニコ学」(学年横断のグループ活動)など、授業の中で生徒たちが協働する機会が数多くあります。それらの経験が生徒たちの中に蓄積されて、教科を超えて、チームとして成長するための力を伸ばしていることを感じました。

     

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