「日本人とフランス人のある違いについて」石川一郎

[中庭に咲き誇る大きな金木犀の木。中高校舎の昇降口から1階廊下、2階図書センターまで甘い香りが漂います]
 
夏休みに、本学園のレジェンドでもある、メール・ベネディクタのお話を
全学園の教職員一同でお聞きする機会がありました。
多くの含蓄のあるお話がありましたが
その中で、ご自身の経験の日本人とフランス人の違いに関して
今日は書いてみたいと思います。
講話などを聞いた時の反応の違いです。
日本人は聞いた話をまとめようとする。
フランス人は聞いた話を分析しようとする。
なるほどです。
要約をする力は、過不足なく話のエッセンスをまとめる力。
分析する力は、話の背景や根拠となっているものを考える力。
得た情報を
正しく読み込む力。
俯瞰して考える力。
どちらもとても大事な力だと感じました。
一方、こんな言葉をお互いに投げかけてみたくなります。
「それで、あなたの考えは?」
「その分析は、私には違和感があるけど」
両者の関係は、フラットでどちらが正しいというわけでもありません。
思考し、表現する仕方が異なっているだけで補完関係と感じます。
多くの人生経験に基づくお話は2ヶ月近くたった今でも心地よいモヤ感を与えてくれています。
聖ドミニコ学園の教育の神髄に触れることができた気がしています。
一覧に戻る
PAGETOP