「聖ドミニコ学園宗教の時間」 石川一郎

 

「宗教」の時間

宗教系の学校以外では受けたことがない方が多いと思います。

どんな授業が行われているのでしょうか?

イメージからすると立派な先生が、人としての在り方、生き方をお説教する感じでしょうか。

今日の宗教は、現在、聖ドミニコ学園が取り組んでいるPBLで行われています。

テーマは、「goodnewsを見つけよう」です。

聖書の伝える「福音」とは「良き知らせ(good news)」を意味します。

「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」

「父母を敬え、また、隣人を自分のように愛しなさい」

「兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい」

「愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、たかぶらない」

「子たちよ、言葉や口先だけでなく、行いをもって誠実に愛し合おう」

この5つの「み言葉」が題材です。

生徒たちは、まずどの言葉が好きかグループで選びます。

その後、最近自分にあったgood newsを振り返り、ふせんに多く書き出します。

その体験をグループで共有し、「み言葉」とつながりそうなものを選びます。

自分の身近な生活の中にも「み言葉」が生きていることを、生徒たちはだんだん気がついてました。

聖書の内容が、ジブンゴトになっていくのです。

それにしても、ここの生徒たちは、こういった課題にも力まず、でも斜にかまえずに楽しんで取り組みます。

自分に起きた出来事をあっけらかんと言葉にしていく、学びの大事な作法だと感じます。

そこにいつもながら可能性を感じます。

さて、この課題は、次の時間には作品として表現して、掲示するというデザインのワークに続いていきます。

聖書の「み言葉」という普遍的な言葉、ある意味抽象的なものをジブンゴトの具体的な言葉に置き換える、そこで終わらずに、グループ作品にしてデザインし、抽象化する。

思考のスキルもふんだんに盛り込まれています。

楽しかったです。

一覧に戻る
PAGETOP