12月 園長ブログ

 穏やかで過ごしやすい日の多かった11月から一転して、12月は冬らしく寒い日が増えました。

 季節の移り変わりを感じながら伸び伸びと外遊びをする時間と、クリスマス発表会へ向けて一つの作品を皆で作り上げようという熱を帯びた練習時間との切り替えができている子どもたちに成長を感じることのできる季節でもあります。

 年長児は、聖劇の練習を通してイエス様のご誕生の様子を想像し、素直な気持ちでクリスマスをお祝いします。聖劇で表現される時代では羊飼いたちは動物を扱うという仕事上、宗教的な決まりや習慣に従えないが故につらい運命を背負わなければなりませんでした。イエス・キリストの誕生は、『ルカ福音書』の中で次のように記されています。

『その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。すると、主の使いが羊飼いのそばに立ち、み使いは言った。“恐れることはない。わたしはすべての民に及ぶ大きな喜びのおとずれをあなたがたに告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである”・・・羊飼いたちは、急いで行って、マリア、ヨゼフ、また飼い葉桶に寝ている乳飲み子を捜し当てた。』(ルカ21016

 神様に選ばれ、誰よりも先に救い主イエス・キリストの誕生の知らせを受けた羊飼いたちは、自分たちが受けた恵みに感謝し、神のひとり子について自分たちに告げられたことを人々に知らせたのです。「羊飼いたちが語ったことを聞いた者は皆、不思議に思った。」と書かれていますが、羊飼いたちが受けた恵みを、自分たちだけのものとはせず、それを人々に分け与えた行動により、周囲の人たちまでも、そして私たちまでもが大きな恵みをいただきました。クリスマスの日、私たちも羊飼いたちのように与えられた恵みに感謝し、その恵みを自分の幸せのためだけにではなく、人々の幸せのためにも分かち合えることができますように祈りましょう。

 イエス・キリストは「あなたたちは無償でもらったのだから、無償で与えなさい。」と仰いました。羊飼いたちは、イエス様のこの言葉は知らなかったでしょうが、行動をもってわたしたちに同じ教えを伝えてくれました。

 私たちも自分が正しいと信じたことに対して行動を伴えるようになりたいものです。今年も残すところあとわずかとなりました。どうぞ、幸せなクリスマスをお過ごしいただき、新しい年をお迎えください。

 

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