7月 園長ブログ

 1学期は、できるだけ子どもとの関わり合いの時間をとりたいと、外遊びの時間には、できるだけ園庭に出ました。子どもたちは、私を見つけて「園長先生こっちに来て!」と声をかけてくれます。年少さんの女の子に誘われるままについていくと、特に目的があるわけではなく、楽しそうな遊びをしているお友だちの近くに行ってみたり、鉄棒などの遊具で遊んでいる様子を見てみたり、様々なことに興味を持ちつつ、自分は何をしようかと思案していることを共有したかったようです。

 以前、「桜の木にはオオクワガタが来ることがあるんだよ」と話しをしたことがあり、年長さんの男の子から「園長先生、クワガタを一緒に探してください」と頼まれたので、樹液が出ている木の根元を一緒に観察しました。また、「園長先生、競争しよう!」と、いきなり勝負を挑まれたり、木の実や、つつじの花で彩られたケーキをごちそうになったりもします。

 思い思いの遊びを通して、子ども達が色々な経験を積んでいる様子が分かります。子どもは遊びながら学ぶとよく言いますが、知ること、体験すること自体が楽しくて、そのすべての経験が成長に繋がっているのです。モンテッソーリ教育の前提となっている「自己教育力」の存在を感じる場面でもあります。机に向かって得る知識や、周りの人から学ぶこと、それらが前向きな姿勢であればあるほど、子どもたちの深い学びになっていることは言うまでもありません。子どもからの発信を受け止め、自発的な体験を応援していきます。
 
 お休みの期間は、大人からの提案や促しの時間だけでなく、子ども主体の時間を楽しんでみてはどうでしょうか。子どもが行ってみたいところ、作ってみたいもの、使ってみたいものなどにゆっくり付き合いながら観察をすることで、考えていることやどんなことに興味を持っているかが分かり、新たな発見を楽しめると思います。目的をはっきりさせる必要はありません。子どもの『今』と過ごす時間をゆっくり楽しんでみてください。
 夏休み前に感染者数が増加傾向にあるのは気がかりですが、子どもたちが開放的な気持ちで過ごせる夏休みになって欲しいと願っています。

 

 

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