園長ブログ 5月

春を迎え、新しい年少さんでにぎやかになるという当たり前であろうと思っていた事が叶わないまま、少しずつ夏の気配を感じられる季節となってしまいました。あたたかな日差しは草木に力を与え、その青々とした緑にたくさんの生き物が恩恵を受けています。自然豊かな幼稚園の庭を掃除しながら改めてよく見てみるとダンゴムシや蟻がいつもにも増して元気に活動しています。

例年ですと外遊びの時間になれば普段から昆虫に興味を持つ子を中心に昆虫採集が始まります。初めて触れることになる子が友達の様子を見て、周りの人に促されながら少しずつ慣れていく様子は自然とのふれあいや友達と関わることの楽しさを体験してくれていることがよくわかり、いつも楽しみに見ています。マリア像の前に葉っぱや花びらなどを置いてくれる子がたくさんいます。話しかけている様子もよく見られます。神様が私たちにいつも寄り添ってくれていることを感じ、自分も周りの友だちにそうありたいと素直に感じてくれている様子をとてもうれしく見ています。

さて、5月は「聖母月」(せいぼづき)です。静かに暮らしていたマリア様ですが、大きく人生が変わるであろう天使の御告げにたいしても「お言葉どおり、この身に成りますように」と受け入れられました。マリア様は、いつも神様が私たちを心にかけてくださり、そばにいてくださることを感じて、お祈りされていた方です。今の窮屈で平常でいられない状況を受け入れることはとても難しいことですが、マリア様のように自身を神様に委ね、祈る姿勢、そして人間の持つ力と明るい未来を信じる前向きな気持ちが今、私たちには必要なのだと考えます。何も求めず、条件をつけず、ただそのまま受け入れたマリア様の周りではいくつも不思議で嬉しいことが起こりました。受け入れただけでなく神様が私たちを大切にしてくださることをいつも心に思っていたからではないでしょうか。私たちも現状を受け入れ、しかしそれを諦めるのではなく協力して努力、工夫していくことの力を信じましょう。

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