園長ブログ 12月

入園したての頃は不安もあり、見ること触れることが初めての事ばかりの年少さんでしたが、今では幼稚園生活にも慣れ、更に自分から新しいことを見つけることを楽しんでくれているようです。毎日挨拶をしているマリア様にもただ手を合わせるだけでなくじっと全身を観察したり、どんぐりや道端で摘んだ花を添えたりと存在を意識して心を通わせている様子もよく見られます。

「マリア様はなぜ蛇を踏んづけているの?」とある日、年少さんの女の子が質問をしてきてくれました。マリア様は神の子イエス様の母ですが、神様ではありません。自分の意志で受胎告知を受け入れ、正しく謙虚な信仰により救い主の誕生に参与するという恵みをいただきました。蛇は悪いものの象徴として例えられ、神の姿に似せて作られた私たち人間を悪いものや誘惑に陥らないようマリア様の像が蛇の頭を踏み砕くという表現になっています。優しいお顔のマリア様と蛇を踏み砕いている様子というギャップは、直接的な見方では少し理解しがたいかもしれませんが、意味が分かるとマリア様のやさしさだけでなく神の母になることを受け入れた強さも感じられます。

クリスマス発表会では聖劇でイエス様の誕生の様子を年長さんが演じてくれました。決してマリア様が特別な存在ではなく、そればかりか旅先で泊まる宿にも困っているところ、厩を何とか借りることができ、そこで救い主イエスがご誕生になったというお話は、私たちの近くで見てくれ、共感し、愛を与えてくれる神の母として、子どもたちにとってもより親しみやすい存在になっていることでしょう。

令和元年があっという間に終わろうとしています。今年もいろいろなものに触れ、さまざまなことを感じながら成長をしていこうというエネルギーを見せてくれる子どもたちとの毎日を過ごさせていただいていることに感謝いたします。

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