クリスマスに向けて

日ごとに朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。毎朝、私はダウンジャケットを着て出勤しています。しかし登校して来る子どもたちの中には、まだ半袖の児童がいます。寒空の中で、その姿を見ている私の方が寒くなってしまいます。「寒くないの」と聞くと、「平気です」と笑いながら答えてくれました。昔から、「子どもは風の子、大人は火の子」と、ことわざにもあるように、子どもは寒い風が吹く中でも元気に外で遊びまわる「風の子」、大人は寒がって火のそばを離れない「火の子」です。私もかつては暑がりで、冬でも汗が出るほどだったのですが、今ではすっかり「火の子」となっています。聖ドミニコ学園小学校では、12月から子どもたちはブレザーを着用することになっています。「風の子」たちにとっては、まだまだ必要ないのかもしれません…。

 

さて、2・3・5年生の学習発表会が終わりました。保護者のみなさま、お忙しい中をお越しいただき、ありがとうございます。今までコロナ禍のために子どもたちの様子や発表する姿をご覧いただく機会がなかったことを本当に心苦しく思っていました。保護者のみなさまの前で、緊張しつつも、うれしそうに発表している子どもたちの姿を見て、本当に実施できて良かったと感じました。

今、5・6年生はクリスマス会の準備をしています。毎年、このクリスマス会では聖劇の中で、幼子であるイエス様にクリスマス献金をささげます。保護者のみなさまにはクリスマス献金のご協力をお願いすることになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

聖劇は天地創造からイエス様の御降誕までを創作ダンスを交えながら表現します。朗読の天使だけが声を出して朗読を行いますので、コロナ禍でも以前からのこのスタイルで聖劇を行うことができました。なかなか他の行事が行えなかった中で聖劇を行えたことは学園にとって大きな意味のあることでした。そして本校の特別な教育である宗教とダンスの6年間の集大成でもあります。また今年はハレルヤコーラスをみなさんの前で3年ぶりに披露することができます。5年生と6年生全員がソプラノとアルトに分かれ、英語による美しい2部合唱をステージで披露します。”ハレルヤ”とはヘブライ語で「主をほめたたえよ」という意味だそうです。今までアダムとエワが楽園を追放されてから閉ざされていた神の国の門が、イエス・キリストの死と復活によって開かれることの喜びの歌です。5年生も6年生も、ようやく体育館の舞台で行うことができる喜びを表現してほしいと思います。

 

神がアブラハムにお約束された後も、人々の間では、貧しい者がいじめられ、金持ちはますます金持ちになり、暴力がはびこっていました。人々は、お金や武力に頼り、神さまを忘れてしまいました。

(聖劇:「メシアを待つ人々」救いを待つ民より)

 

そして聖劇の救いを待つ民の場面では、奴隷となったイスラエルの民たちが苦しい労働を課せられていました。いつもこの朗読を聞くと3千年前から、人々の抱えている問題は変わっていないのだと思い知らされます。貧困、紛争や戦争、貧富の格差など今でも解決できていない問題です。1127()から待降節に入りました。今までの自分を振り返り、自己中心的な考えから自身を解き放ち、神の愛、イエス様のいつくしみを感じ、御心にそってまいりましょう。みなさまがよいクリスマスを迎えられますように。

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