【聖堂朝礼】マザー・テレサ

 みなさんはマザー・テレサという方を知っていますか。

マザー・テレサは若い頃からインドに行き、貧しい人たちを助け、「神の愛の宣教者会」を創立し、修道院や診療所、孤児院などをつくりました。貧しい人のために自分の一生を捧げました。ノーベル平和賞も受賞しています。

 マザー・テレサがインドにボランティアに来た日本の学生たちに、こう言ったそうです。

「あなた方は、わざわざコルコタにまでやってきてボランティアをする必要はないんです。

あなたの街にひとりっきりでさびしく暮らしているお年寄りがいらっしゃるでしょう。

目が悪くて、手紙を書くのに困っていらっしゃる人、 体がきつくてスーパーに買い物に行くのもたいへんな人がい

らっしゃるでしょう。そういう方に親切にして差し上げなさい。 それがコルコタにやってくるよりも尊いことです。 日々の足元を忘れないでね」

 マザー・テレサは他にもこんなことも言っていました。

「老人や体に障害のある人や心の病気になっている人、たくさんの人が、誰からも愛されないでいます。

この人たちは、 愛に飢えています。 このような飢えはあなたの家庭にもあるかもしれません。

家族に老人がいるかもしれません。病人がいるかもしれません。この人たちにほほえみかけたり、1杯の水をあげたり、いっしょに座ってしばらく話をしたりすることで、あなたは神への愛を示すことができるのです。

日本のような豊かな国にも、このような飢えを感じている人がたくさんいます。

人間の愛とはどんなものか忘れてしまった人たちがたくさんいます。

誰も愛してくれる人がいないからです」

「ですから、早速実行しましょう。 愛の喜びを周囲の人びとにあげるように。

まず家庭で、 それから隣近所の人びとへ。

あなたのクラスで隣に座っている人がさびしく感じているかもしれません。

これが飢えです。 その人にほほえんでください。

あなたの隣の子は、 あなたほど、 勉強ができないかもしれません。

これが飢えです。 助けてあげてください」

 

 マザー・テレサのこの言葉を聞いて、「飢え」は食べ物だけでなく、心にもあるのですね。

物が豊かな日本でも愛が豊かとは限りません。愛に飢えている人がいます。愛はお金では買えません。

自分が誰からも愛されていないと感じている人はいますか。その人はどんなに寂しいでしょう。どんなに苦しい思いで、そして悲しい思いでいることでしょう。家族や友だちにわたしが何ができるかを考えてみてください。

自分だったら、どんなことをしてもらうと嬉しいかなと考えてみましょう。

元気に挨拶すること、話し相手になること、困っている時に助けること、笑顔でいること。

そんなちょっとしたことでいいんです。

 いまマリア様に捧げる霊的花束を準備しています。

それと一緒に、少し勇気を出して、誰かのために愛を届けましょう。

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