【聖堂朝礼】ロザリオの祈り

今5月は、神さまのお母様、マリア様の月です。みなさんは今、マリア様にささげる約束を毎日続けていることと思います。その毎日のがんばりは、たとえほんの少しだとしてもとても大切です。マザーテレサはこのようにおっしゃっています。”大切なのは、どれだけ多くをほどこしたかではなく、それをするのに、どれだけ多くの愛をこめたかです。大切なのは、どれだけ多くを与えたかではなく、それを与えることに、どれだけ愛をこめたかです。”1年生には少し言葉が難しいかもしれません。例えて言うと、おうちの仕事やお手伝をする時に、掃除や洗濯、皿洗いなどいろいろな仕事をたくさんやることよりも、一つひとつ心をこめて丁寧にやることが大切だということです。 

心をこめるには、愛をこめるにはどうすればいいでしょう。例えば、皆さんがおうちでお掃除をする時に、その場所を使っているご家族の方を想像してください。お母さんが少しでも喜んでくれるように、部屋の隅々まで掃除機をかけたり、拭き掃除をしたり、窓ガラスもピカピカにして部屋を一生懸命にきれいにしようとするでしょう。そうすると、お母さんの喜ぶ顔を想像して、少しワクワクして、笑顔になりませんか。笑顔になると作業も楽しくなってきますし、たいへんな作業も苦になりません。愛をこめるには、愛を伝えるには相手が必要です。ですから、単純に作業と思ってやるよりも、その向こう側にいる人を想像しながら行う方がいいのです。何事こめしんでやれることはすてきですね。

マザーテレサはこうもおっしゃっています。
”私たちは、大きいことはできません。小さなことを大きな愛をもって行うだけです。”
さあ、皆さんも、今日からでいいですから、霊的花束のマリア様の約束を愛をこめて、心をこめて楽しく行いましょう。
さて、先週の聖堂朝礼で、教皇様が「世界中の皆さんが、心を合わせてロザリオのお祈りをしましょう」とお手紙をくださったお話をしました。皆さんどうですか、お祈りできていますか。
ロザリオの祈りについては宗教の先生からお聞きしたかもしれません。ロザリオとはラテン語の rosarium からきています。これは「バラの冠」という意味です。それは数珠のように珠をつなげた、祈りの数を数えるための道具です。
このロザリオと聖ドミニコは深いつながりがあります。聖ドミニコが異端者と言って、キリスト教を間違った考え方で信じている人たちをキリストの教えに戻すことに力を注いでいました。しかし、初めのうちはなかなかうまくいかずに、フランスにあるアルビの大聖堂(セント・セシル大聖堂)で嘆き、祈っている時に、マリア様があらわれ、ロザリオを与えられたと言われています。その様子は絵に描かれたり、御メダイ、祭壇に彫刻されたりしています。赤ちゃんのイエス様を抱っこしたマリア様が差し出すロザリオを聖ドミニコが膝をついて、ありがたく受け取る姿があらわされています。
マリア様に助けを求め、聖ドミニコは一心に祈りました。私たちも聖ドミニコに倣い、私たちを苦しめるこの新型コロナウィルスから、一日も早く逃れることができますようにと、みんなで心を一つにしてマリア様にお祈りしましょう。そして5月27日のマリア祭に向けて、一人ひとりが満たされた気持ちで、一つずつ丁寧に花を積み重ねていくことができますように。

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