【聖堂朝礼】ステンドグラス=光を受けて=  2021.1.28

 昨日今日は雨模様ですね。今までずっと晴れの日が続いて、それはそれでありがたかったけれど、空気が乾いていましたから、久しぶりの雨はありがたいですね。このうるおいも神様のお恵みです。

 私たちが聖堂に集まってお祈りすることができるのも、神様のお恵みです。静かなこの場所で、パイプオルガンの「本物の音」を聞いて、正面にきれいなステンドグラスを見て、素敵なひとときを過ごすことができます。

 さて、正面を見てください。今までにも何度か、このステンドグラスについてお話をしてきました。真ん中の4枚は聖ドミニコがマリア様にお祈りをしている合わせ絵、外側の12枚は時計回りに聖ドミニコの生涯がわかるエピソードが1枚1枚に込められています。その1枚だけを眺めても美しいし、16枚が正方形に並べられた合わせ絵としてまるごと見ても、美しさを感じます。

 作ってくださったのは、ドミニコ会のアルベルト・カルペンティーノ神父様。出来上がったのはなんと1960年です。はじめは渋谷カトリック教会に置かれていました。教会の壁を直す時期に一旦外されて倉庫にしまってありましたが、その時期にこの聖堂が建てられることになり、使わせてもらえることになりました。

 皆さんは朝や昼に聖堂に入るので、中に入ればすぐにこのステンドグラスの美しさが目に留まります。でも夜に入ると、真黒な壁に見えるんです。闇の中では、美しさが隠れてしまいます。

 1枚のステンドグラスそのものは、丁寧に作られているのでもちろん美しいのですが、太陽の光が=神様のお恵みが=注がれたとき、生まれ変わったような美しさを見せてくれます。心を込めてつくられた作品は、神様の手によってさらに輝きを増していきます。「闇から光へ 照らされて生きる」。それは私たち一人ひとりも同じです。神様に心を向けるとき、さらに輝く人となっていきます。

 この1年、予定していたこと、やりたかったことはいくつも中止になりました。いつもなら1月の終わりから2月の初めにかけて、銀座の百貨店を会場にして、東京私立初等学校協会の児童作品展「ほら、できたよ」が開催されています。ドミニコは毎年参加して、全員の作品を展示してきましたが、これも今年は中止になってしまいました。

 でも、皆さんは今、学校の中で展示する作品を一人ひとりが作っていますね。そろそろ完成する頃でしょうか。1年生から6年生まで、材料や作り方は少しずつ違うけれど、美しいものを作る思いは同じです。一通りできたら学校の中に飾って、ドミニコ会場での「ほら、できたよ」を開きましょう。

 「花」も「海」も「島」も、神様からの贈り物。そのテーマで作っている皆さんの作品は1枚1枚、絵柄も色合いも違うでしょう。それぞれに美しさがあります。それが並べられたとき、合わせ絵のように、まるごと見ても美しいと感じることでしょう。それは、闇の中に置かれてしまったら美しさを感じることはできないでしょうが、夜が明けて朝が来る、神様からの太陽のプレゼントが注がれるとき、さらに美しく、輝きを増すことになるでしょう。

 神様は、私たちのためにたくさんのお恵みをくださいます。作品を作る時、「神さま、ありがとう」の気持ちを込めて、丁寧に仕上げてくださいね。ドミニコ会場での「ほら、できたよ」を楽しみにしています。

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