【聖堂朝礼】折り鶴運動  2021/1/21

 毎日寒いですね。二十四節気の「大寒」を迎えました。一番寒い季節はこれからです。体調を崩さないようにしましょうね。

 緊急事態宣言が出されて2週間が経ちますが、感染の広がりが収まるにはまだ時間がかかりそうです。ドミニコは、学校をお休みにしていません。皆さんがきちんとマスクをして、手を洗って、毎朝体温を測ってくれていて、スクールバスの中でおしゃべりをしない、お祈りの時も声は出さない、給食やお弁当も静かに食べるなど、皆さんが協力してくれるから大丈夫だと信じています。毎日学校に来られることを神様に感謝しましょう。そして、こうして学校でやっていることをおうちでも、電車やバスの中でも同じようにして、感染しないように、させないようにしましょう。

 クリスマス献金をどうもありがとう。毎年お送りしているところを中心に、11月のおにぎり献金と合わせて、家族と一緒に過ごせない子どもたちの家や、障がいのある人たちが集まる施設などに今年もお送りしました。いくつかお礼状が届いていますから、児童会にお渡ししますね。

 そして今年は、新型コロナウイルスのために大変な思いをしている難民キャンプの人たちに、カリタスジャパンを通してお送りしました。難民キャンプというのは、戦争などで町や村が壊され、住む家がなくなった人たちが寄り添いあって暮らしているキャンプです。悲しいことですが、世界にはこの難民キャンプがいくつもあります。水道やきれいなトイレなどがありませんから、キャンプでの暮らしは大変です。

 また、先週の金曜日にはインドネシアで大地震があり、そのあと火山が噴火しました。建物が壊れたりして大変な中、新型コロナウイルスが広がらないように、避難先ではお年寄りと若者とが分けられてしまったそうです。

 この間の日曜日=1月17日=は、26年前に阪神淡路大震災が起こった日です。朝5時46分、大きな地震が神戸や大阪を襲いました。日本中の人が、テレビ局のヘリコプターが映す街の様子を見ました。ビルが潰れ、高速道路が倒れ、電車が線路から落ちていました。町が燃えているのに、道がふさがれて消防車が前に進むことができません。大地震で町や村が壊され、大火事が起きて住む家がなくなった人たちが、広い公園や学校のグラウンド・体育館に避難しました。

 それぞれの避難所に、いろいろなところから食料や服などの物資が届けられました。そして何日か経って、千羽鶴が届けられた避難所もありました。被災者を励ましたいという願いから、祈りを込めて一つひとつ作られた折り鶴でした。避難している人たちにとっては、きれいな鶴をゆっくり眺めるゆとりもないほどに毎日の暮らしが大変でしたが、気持ちを受け取ってくれました。

 願いを込めて鶴を折る。日本に昔から伝わる、相手を思いやった祈りの一つの形です。

 今週から児童会が「折り鶴運動」を始めてくれています。廊下のセンターラインに置かれた折り鶴には、児童会から皆さんへの願いが込められています。廊下を走ってしまうことで誰かにけがをさせてしまわないように、自分から気づいてください、という強い願いが込められています。皆さんを思いやった祈りの一つの形です。

 新型コロナウイルスに対して一人ひとりが協力してくれているのと同じように、折り鶴を見たときに、そこに込められた願いは何かを思い出しましょう。「走るの、やめようよ」とお互いに一声かけられるようになれたら素敵ですね。皆さんならきっと大丈夫。信じています。

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