【聖堂クリスマス】喜びを分かち合う 12月22日

 少し早いですが、クリスマスおめでとうございます。

 この聖堂で聞く皆さんの歌声は、マスクをしていても、小さな声でも、一つになってきれいに聞こえてきます。そして、心のこもった共同祈願、霊的花束とクリスマス献金をお捧げしました。皆さんのまごころを、イエスさまは喜んでくださることでしょう。

 救い主であるイエスさまがお生まれになることを神様は初めに、たくさんの羊、一頭一頭のいのちを大切に守っている羊飼いたちに、天使を通して伝えました。

 しずけき真夜中 星は光り 羊飼いたちは 厩に急ぐ 空に響く 天使の歌

 とっても静かな真夜中に、天使の歌声が空に響き渡る中を、羊飼いたちはイエスさまのお生まれになったところに急いでいきました。このときの天使の歌声が「あめのみつかいの」ですね。「Gloria in excelsis Deo」=天のいと高きところには神に栄光あれ=と聞こえる中を、羊飼いたちは急ぎました。そして、うまやに眠るイエスさまにお会いしました。

 そこで目にしたことは、天使から伝えられた通りのことでした。神様の御業を目にした羊飼いたちの心は温まり、その喜びを行く先々でたくさんの人に伝えました。「来たれ友よ」という題名の聖歌はこの頃は小学校では歌っていませんが、「みんなおいでよ、神様から素晴らしい贈り物が届いたんだ、一緒にお祈りしよう」と力強く呼びかけています。

 羊飼いたちは、思うだけでなく、行動に移しました。天使のお告げを聞いて、信じて、急いで行って、見て、お告げの通りだとわかって喜ぶ。その喜びを独り占めにせず、多くの人々に知らせて、分かち合いました。自分たちだけの救い主ではなくて、世界中のみんなのための救い主であることを伝えました。世界中を一つの家族にした出来事の始まり、それがクリスマスです。

 羊飼いたちの暮らしは貧しいものでした。それだけでなく、当時の世の中の人々から蔑まされてもいました。だから、お互いに慰め合い、助け合って暮らしていました。そして誰よりも神様の声に耳を澄ましていました。

 そこに天使のお告げがあったのです。神様の御業を目にした時の喜びは大きかったことでしょう。イエスさまがお生まれになったことは、羊飼いたちにとって闇が明るく照らされた出来事、自分たちは忘れられていない、一人ぼっちではない、いつも共にいてくださるあの方がいらっしゃる、とはっきりと感じることができました。

 いのちを大切にする。お互いに助け合う。神様の声に耳を澄ます。思うだけでなく誰かのために行動する。そして喜びはみんなで分かち合う。この羊飼いたちの生き方はどれも神様がお喜びになるものです。それが世界中に伝わって2000年、今みんなが温かい気持ちでクリスマスを迎えるようになりました。

 今年はいろんな行事がなくなってしまったけれど、今日こうして学校で素敵なクリスマス会ができました。この喜びを、帰ったらおうちの人に分けてあげてくださいね。そしておうちの人と一緒に、神様ありがとう、とお祈りしましょう。

一覧に戻る
PAGETOP