【聖堂朝礼】整えて待つ 12月9日 

 今週は「待降節」の第2週です。皆さんそれぞれに、霊的花束の準備を進めていると思います。どんな目標を立てたでしょうか。私の力が誰かのためになるように、お祈りを大切にして、神様に、イエスさまに心を向け直していきましょう。

 

 一昨日、12月8日は「無原罪の御宿り」の日です。マリア様が、お母さまのお腹の中に宿った日。マリア様はいのちの初めから神様に祝福されて、無原罪=もともと罪のない存在としてこの世にお生まれになったので、世界中の教会でこの日を大切にしています。そんな大切な日なのですが、日本は1941年の12月8日に外国と大きな戦争を始めてしまいます。その様子をマリア様は悲しい気持ちで世界をご覧になっていたかもしれません。

 皆さんがよく知っている通り、マリア様はイエスさまや弟子たちを大切にして一生を過ごされました。そして亡くなられた後、天に上げられた記念の日が8月15日。日本は1945年のこの日、戦争を終わりにします。日本の各地は爆弾を落とされたりして大変なことになっていました。人々が苦しみながらも必死で生きようとする姿を、マリア様は天から、祈りのうちにご覧になっていたでしょう。日本の大きな節目の日は不思議なことに、マリア様の大切な記念日と重なっています。平和が一番に大切だと、私たちに呼びかけられているようです。

 

 さて、もうすぐクリスマス。6年生はクリスマス会の聖劇の練習を重ねています。演技もダンスもナレーションも、どれも深い意味がありますが、それを6年生はよくわかって練習しています。今年はみんな揃って生の舞台を見ることができませんが、残念に思う皆さんの気持ちを汲んで6年生は今努力しています。心を整えて準備しています。皆さんが聖堂朝礼の時にマスクをしたまま小さな声で歌った聖歌の録音が、この聖劇にも使われることになっています。

 そして6年生と一緒に5年生も、ハレルヤコーラスの合唱を練習しています。今はみんなが近くに立って大きな声で歌うことができませんから、並び方を整えて、うんと間をあけて、マスクを着けて練習しています。ですからみんな一緒に心を整えて、その日を待つことにしましょう。

 

 この間の日曜日が、待降節で2回目の日曜日。ごミサの中で神父様が読んでくださった聖書は、もうすぐ救い主がいらっしゃいますよ、皆さん心を整えて、悔い改めて神様に心を向け直しましょう、と洗礼者ヨハネが人々によびかける場面です。大人になったイエスさまが人々の前に姿を現す直前のことです。多くの人々がヨハネから洗礼を受けるその場所に、イエスさまはいらっしゃいます。

 

 私たちは毎日丁寧に過ごそうと思っています。家族や友達を大事にしようと思っています。学校の決まりを守ろうと思っているし、電車やバスではきちんとしていようと思っています。でも、できない時があります。できない時があることを神さまはご存知で、できなかった様子もご存知で、それでも私たちを神様は丁寧に、大事に守ってくださっています。その神様を忘れてしまったり、神さまなんて私には関係ないと考えてしまったりする弱い私たちでも、神様はそばにいてくださいます。

 神様は、私たちをどこまでも大切にしてくださって、神様の温かい心を人の姿で届けてくださいました。それがクリスマスです。マリア様を通して私たちのところに、一番弱い赤ん坊の姿で、動物たちのいる小屋に送ってくださったのですね。

 神様、ありがとう。その気持ちを私たちは、霊的花束やクリスマス献金としてお捧げします。クリスマスまでの2週間、心を整えて、その日を待つことにしましょう。

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