「静修日」石川一郎

 
皆さま、こんにちは❗
今日は聖ドミニコ学園の名物プログラム、「静修日」を紹介いたします。
「静修日」は各学年、年に一回行われる宗教の行事です。
今回は、高校1年生の「静修日」を半日間見学させていただきました。
テーマは「家族とは何か」です。
宗教の行事ですので聖書を読んで、その内容を掘り下げるグループワークから始まりました。
「放蕩息子」のたとえ話(ルカによる福音第15章11節~31節)
「カインとアベル」(創世記第4章1節~16節)
「リベカの計略」(創世記第27章1節~17節)
の3つの話を読み込み、グループごとに発表していきます。
3つの話とも、まさに「正解のない話」であり、すっきりと終わる内容ではなく、モヤモヤした感覚満載で終わります。
そこを、さすがドミニっ子たち。
物語を俯瞰的にみて、面白い分析をします。脱予定調和そのもの。
そして、その後は映画鑑賞です。
「アニーは愛された」
1994年に放映された映画です。
内容的には、世相を反映しており、HIV患者のシングルマザーの子どものお話です。
最近では、HIVウィルスに関しての遺伝子操作のことも話題になっていますが、
この当時は不治の病とされていて、映画の内容はとても重苦しいものになっています。
映画の中では、アニーというHIV患者の子どもが陽性反応を示しており、
また、シングルマザーは当初行方をくらましていて、
アニーを担当している医師が里親としてアニーをひきとり、
そして、本当の母親が急に登場・・・
といった濃い展開が続いていきます。
映画が核心に迫っていくにつれて、ドミニっ子たちは心を揺り動かされていきます。
けっこうすすり泣く声も聞こえてきます。
劇的なラストシーンを受けて、これまたモヤモヤ感満載。
そして、「家族とは何か」についてグループワーク
まさに、PBLそのもの。対話を重視する聖ドミニコ学園の教育の真骨頂です。
そしてドミニっ子たちの発表は、またまたユニークな分析、まとめが続きます。
いくつか類似した発表もありますが、ほとんどが違う切り口です。
「正解のない問い」を扱うのは、宗教や哲学のバックボーンがないと難しいですよね。
そして、このようなPBLが将来の進路を決める際に大きな影響を及ぼすだろうなと、
改めて聖ドミニコ学園の教育の奥深さを理解することができました!
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