「STEAM教育と宗教」石川一郎

 
皆さま、こんにちは!
お盆休みはゆっくりされましたか?
今回はSTEAM教育について考えてみます。
この言葉は元は、Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を取ってSTEM(ステム)教育という言い方をしていまして、
科学と数学の教育を総合的に力を入れていこうとすることを表しています。
そのSTEM教育に「Art(芸術)」を加えたものがSTEAM(スティーム)教育と呼ばれます。
ヨーロッパの教育を見ていると日本に比べて芸術の教育に力を入れていることがよくわかります。
美術や音楽の施設も充実しており、一棟まるまる芸術の教室だったりします。
現地の先生たちに聞くと、芸術は言語と同じく表現する教科であるし、音楽は音符を使ったプログラミングでもあると言います。
であるので、理系の学生は音楽が得意なケースが多いそうです。
また、表現を学ぶだけではなく、同時に「観賞」という視点でも多くの学びがあると言います。
ヨーロッパの美術館では小学生の団体が絵画の前に座って学芸員による解説を聞いている場面によく出くわします。
話を元に戻すと、なぜ科学技術に芸術が加わるのか、です。
今多くの人が使っているスマホです。選ぶ時に「機能」という科学技術だけで人は選ぶでしょうか?
決してそんなことはないと思います。
「機能」と同じくらい、いや人によっては「デザイン」という芸術で選ぶのではないかと思います。
「科学技術」と「芸術」は、どちらも大事な視点であることがわかります。
日本の教育の中で、今まで「芸術」という科目は、どんな扱いをされてきたのか。
「主要教科」と「技能教科」といった捉え方や「副教科」というとんでもない言い方もあります。
教科に上下はなく、どちらが大事ということでもありません。
聖ドミニコ学園の教育の話を聞いているとSTEAM教育が昔からごく自然に行われていることがよくわかります。
芸術だけでなくすべての教科が大事にされており、フランス語も学んでいます。
ダンスコンクールなどの行事にもこの視点が普通にあることに驚きます。
その結果なのか、進路も多様で理系や芸術系の進学も毎年けっこういます。
 
続きはまた
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