【聖堂朝礼】洗礼者ヨハネ

昨日、623日は沖縄全戦没者追悼式がありました。

昔日本は世界に対して戦争を始めました。今から90年くらい前のことです。アジアの植民地解放という名のもとに15年もの間戦っていましたが、次第に敗れていき、最後には沖縄本土での戦いになりました。

沖縄戦は、1945年の326日から始まり、76年前の昨日623日に終わりました。沖縄は一般市民を巻き込んでの激しい戦いの場となり、たくさんのかけがえのない命が失われました。沖縄戦で亡くなった方は約20万人もいますまた沖縄の美しい自然、文化遺産がたくさん失われました。戦いが終わってから76年が経ちましたが、今も家族や友人をなくして悲しんでいる人がいます。

私たちは戦争を知りませんが、改めて戦争は絶対に起こしてはいけない、平和な世界を目指していくことを考えるきっかけにしてほしいです。

 

さて、話は変わりますが、今日、624日(木)は洗礼者ヨハネの誕生日です。

洗礼者ヨハネはヨルダン川でイエス様に「洗礼」を授けた方です。洗礼とは、罪を清めるために川に入り、自分の罪を告白し、頭まで水の中につけることです。洗礼者ヨハネは、イエス・キリストが救い主として通る道を用意する特別な使命がありました。

洗礼者ヨハネが生まれることは、大天使ガブリエルから、ザカリアに告げられました。ザカリアはヨハネのお父さんです。大天使ガブリエルは、妻のエリザベツに男の子が生まれるから、ヨハネと名づけるようにとザカリアに伝えます。ただ自分たちは歳をとっていたし、妻のエリザベツは子どもを産めない体だったので、ザカリアはその言葉を疑ってしまいます。するとガブリエルは、神様はおできにならないことは何もないと怒って、ザカリアを口がきけないようにします。ちょっとこわいですね。

エリザベツのお腹に赤ちゃんができると、今度は大天使ガブリエルはマリア様のところに行って、これから神様の子を産むことになることを知らせます。マリア様は神様のお望みの通りになりますようにと言って受け入れるので、ガブリエルは怒りませんでした。良かったですね。マリアとエリザベツは親戚だったこともあり、マリア様はエリザベツの家に3ヶ月ほど、赤ちゃんを産むためのお手伝いに行きます。そこでお腹の中同士で、イエス様と洗礼者ヨハネは出会います。

その後、ヨハネが生まれ、名前をつけるために親戚の人たちが相談して、お父さんと同じザカリアと名付けようとしますが、ようやくヨハネという名前に決まると不思議なことにザカリアが喋れるようになります。

 

大人になったヨハネは荒野で修行し、罪を悔い改める洗礼を人々に伝える預言者となります。ヨハネは人々に強い口調で語ります。

「まむし族の者よ、近く来る神のおんいかりからのがれることをだれがおまえたちに教えたのか。くい改めにふさわしい実を結ぶがよい。われわれの父にアブラハムがいると心の中で思うな。神はここにあるこの石からでもアブラハムの子孫をおつくりになれるのだ。おのはもう木の根におかれている。良い実を結ばない木はみな切りとられて火に投げ入れられるだろう」と言いました。すると、人々は、「では、わたしたちはどうすればよいのですか」とたずねました。ヨハネは、「二まいの上着を持っている人は、持っていない人に分けてやりなさい。食べ物を持っている人も同じようにしなさい」と答えました。

これは、「隣人を自分のように愛しなさい」「自分が人にしてもらいたいことは、まず自分がそのようにしなさい」とイエス様がおっしゃったことと同じですね。

世界中の人々が互いに尊敬し、助け合う世の中になれば、戦争は起きません。世界を平和にするために、まずは皆さんの隣人を大切にしましょう。

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