いつも喜びを

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が延長され、やむなく5月の行事を変更や中止にいたしました。そして小学校でコロナ感染者が出たため、2日間の学校閉鎖の措置を取りました。みなさまが、いつもご理解とご協力を示していただき、感謝いたします。そして新型コロナウイルスに感染した教職員はまだ体調が万全ではありません。一日も早く快復されるよう、お祈りください。

 マリア祭は6月3日に延期して行います。今年度の行事を検討する中で、緊急事態宣言中のマリア祭を中止する選択肢もありました。しかし係の先生方が、どうしたら行えるかを根気強く、熱意を持って考えてくださいました。消毒はもちろん、聖堂の換気や児童同士のディスタンス、歌わない、お祈りなどで声を出さない、聖堂での滞在時間をできるだけ少なくするなどの工夫をしています。

昨年度は休校中だったため、映像でマリア祭を各家庭に配信しました。実はこの時、マリア祭は昨年度に行った初めての行事で、しかも初めてのオンラインでの試みでした。昨年4月の段階で、ある先生からマリア祭を何とかできないかと相談を持ち掛けられた時、実現は難しいと思いました。しかし多くの先生方から工夫と協力の声があがり、急速に形になっていきました。何か特別な力が働いているようでした。昨年と同様に今年度も人の熱意が人を動かし、熱い思いや声や祈りとなって、マリア様を通して神様に届くのだと感じました。

子どもたちは、5月から毎日、マリア様との約束を積み重ねてきました。ひとつのことに愛を込めて、丁寧に行うことが大切だと子どもたちに伝えてきました。自分だけのためではなく、他者のために自分の力を使うこと、他者の心に寄り添って祈ることを神様は求めていらっしゃいます。この1ヶ月の継続した祈りや行いは、子どもたちの心の柱になっていきます。そしてその思いを霊的花束としてマリア様に捧げます。

これから「梅雨」を迎え、しとしとと雨が降り、じめじめした天気が続きます。そして梅雨は、「すっきりしない」「洗濯物が乾かない」「カビが生えやすい」などマイナスのイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。「なぜこんな季節があるのだろう」「いっそなければいいのに」とつい、私も外で行う行事が行えない場合に思ってしまいがちです。でもそれは自分の都合に合わないからで、自分だけの目線です。逆にお米を作っている農家の方にとっては、梅雨の時季の雨は田植え後の苗の成長を促す恵みの雨なのです。またこの時季に雨が少ないと水不足になってしまいます。結局は自分のところへ帰ってくるのですね。これはいろいろなことにも同じようなことが言えるかもしれません。聖書に次のような言葉があります。

 主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。 あなたがたの広い心がすべての人に知られるようになさい。主はすぐ近くにおられます。 どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。 そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう。  (フィリピの信徒への手紙4-4

  これはパウロの言葉です。どんな時も常に喜ぶことはとても難しいことです。しかし、「主において」という言葉を考えると、これは困難な状況にいることを喜びなさいと言っているのではなく、神様はいつもわたしたちのそばにいて助けてくださっていることに喜び、感謝しなさいというメッセージです。気分が滅入る梅雨の時季や今のコロナ禍の状況でも、いつも神様がそばにいて助けてくださっています。そのことに感謝して、いつも喜びを忘れないようにしましょう。

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