6月 園長ブログ

 新年度を迎えて3ヶ月を迎えるこの時期になると環境にも慣れ、お友だちとのつながりも、より深いかかわりに発展している様子が垣間見られます。困ったときにいつも近くにいてくれる年長さんに、年少さんは頼るだけでなく親しみをもって気持ちを交わし、年長さんもお世話をしてあげるだけではなく、より愛情をもって接しています。
 聖ドミニコ学園幼稚園内には、小さな社会ではありますが、とても豊かなコミュニティーができています。縦割り保育で生活をする中での学年差を超えたかかわり、横割り保育では、クラスの枠を超えた同学年でのかかわり、毎年のクラス替えを通して多岐にわたる関係ができています。外遊びでは、5クラス5色のクラスカラーの帽子をかぶった子どもたちが、同じ色で固まらずに、入り混じって楽しんでいます。
 人との繋がりが広く、更に深くなっていけば、当然思い違いや衝突が出てきます。自分の主張を押し通してしまったり、自分を守るための嘘をついてしまったり、周りの人や自分自身の心にもチクリと感じることを経験することがあるかもしれません。その中で、自分の周りにはいろいろな人がいるということを感じてほしいです。

 子どもにとっての正しさとは何でしょうか。聖書には『(神は)口、舌、目、耳と、考えるための心とを与え、善と悪とを教えた』という箇所があります。心も含めて他のものは神様が人間に与えたのに、善悪は教えたとされているのです。相手に好意を持っているか、悪意を持っているかによって、同じ事象を見ても解釈が異なります。素直な子どもであればそれはより顕著に現れます。大好きなお母さん、お父さんが正しいと言ったら、それが子どもにとって正しい事となっていきます。大人は、そういう存在であるということを意識していなければなりません。私たち職員もその責任を自覚し、正しさを押し付けるのではなく、神様が教えてくださっているように、正しさについて子どもと向き合い、ともに考えられる姿勢をとっていきたいと思います。

 

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