「ドミニっ子との対話②」 石川一郎

【聖堂前のマリア像。立ち止まってお祈りをする児童・生徒も】
 
先日に引き続き、「ドミニっ子」との対話からお伝えします。
彼女たちと対話しているとカトリックの精神が、信者であってもなくても根づいている気がします。
今回お話したいのは、神様から授かったタラント(タレント)をどう他者のため使うかです。
タラントは人によって違うし、比較するものではありません。またその使い方もさまざまだと思います。
私自身、カトリック信者です。信仰としてはまだまだ未熟なもので理解が不確かな部分はお許しください。
さて、将来どんなことをしたいのか。5人の生徒に聞いてみました。
 
「これからさまざまな経験を積んで見つけていきたい。どんな仕事に就いても、ボランティア活動には常に関わっていきたい」
困っている人たちを助けたい。世界には自分たちが知らないような諸問題があり、またそれに立ち向かっている人たちがかなりいると聞いている。これからの自分がなすべきことは、世界の諸問題をキャッチする力を身につけることだとし、自分がそれに対して何ができるのか、そしてどんな力を将来身に付ければいいのか考えていきたいと。
 
「人との関わりの中で何かをしたい」
まだ自分自身、明確に何をしたいかはわからないけれど、周囲の人たちと何かを一緒にしていきたいと。
彼女もまだ決まっていない感じで、多少遠慮しながら話をしてくれると、そこはさすがに「ドミニっ子」たち。すかさず彼女の良いところを具体的に言ってあげます。お世辞でもなく、なんかごく普通な応援メッセージ、素敵です。いい空気が流れました。
 
「少数派について学び、何か出来ることがないか考えたい」
貧困家庭やLGBTについて学ぶ中で、まだまだそれに対する社会の対応の弱さに気がついたとのことでした。その対応に関して、最初の生徒と同様、しっかり実情を学び、自分に何ができるかを考えていきたいと。根本的なところを深掘りすることが大事であるという姿勢は、前回のブログで書いたイベントでの質問とまさに一致しています。
 
「自分は内向的で本を読むことが好きです」
お、ちょっと違う切り口で面白い。どんな本を読んでいるかを聞きました。
「最近読んだのはカズオイシグロです。」
なんと、ノーベル賞作家の本です。どんな話かを聞くと、丁寧にストーリーを語ってくれました。
話がとても上手で、みんな引き込まれて読んでみたくなった時に、
「で、それ最後はどうなるの?」と、思わず「え?自分で読もうよ、せっかくだから」とみんなからツッコミが入るような質問が出てしまうほど。
本はとにかくよく読むようで、そんなところからも将来に向けてエネルギーを蓄えているところなのでしょう。
 
「世界銀行で働いてみたい」
5人目の生徒はまたまた大きくきました。
彼女は、本当に大きな枠組みの中でタラントを使いたいとのことです
彼女は彼女で困っている人に直接関わるという選択肢ではなく、経済という側面からミッションを果たしていきたいと。その思いを達成するには、大学も海外で学んでみたいということで現在どの大学に行こうか、どうしたら入れるかを考えているとのことです。
「ドミニっ子」いかがでしたか?
なんだか未来は明るいと感じた一時間でした!
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