「文化祭とsteam教育」 石川一郎

  
秋晴れのなか、聖ドミニコ学園の学園祭を訪問してみました。
まず感じたのは、いつもここで感じる空気の良さです。
お祭りと言っても、大音響もなく、過度の呼び込みも売り込みもありません。
日常の延長線上に多くの大人がそこに存在しているという感じでしょうか。
いい悪いと言う訳ではありませんが、今まで自分が経験したことがない、それはそれで居心地のよい場でありました。
学園の敷地内は、幼稚園から高校まで一緒にあります。
全学が一緒にやっていることが、またとても新鮮で、幼稚園に入園した生徒たちが高校卒業までどんな物語を描いているかが何となくわかってきました。
全体を俯瞰してみるとsteam教育が幼稚園のモンテッソーリ教育からずっと展開されていることを感じました。
steam教育はartが入っていることが重要だと常々感じます。
幼稚園から高校まで、生徒たちの作品が多く展示されていましたが、極めてレベルが高い作品がありました。
それもただ単に芸術性だけが優れているのではありません。
steam教育の文字通りの理系的な内容、
だけでなく文系的な内容もふんだんに盛り込まれて作品が成り立っています。
学校の授業は、便宜的に科目が分かれて成り立っていますが、世の中のものは有機的に成り立っています。
授業で教科という枠から抜け出してワクワクした表現が成立する。
人間はデザインすることもデザインされたものも好きなのではないでしょうか。
人間がAIと付き合う社会になればなるほどこういう教育が求められると思います。
 
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