《教室寸景》(高2・日本史探究)古文書からみる豊臣秀吉!
今年度の大河ドラマでは豊臣秀吉・秀長兄弟が取り上げられています。ご存じのとおり、豊臣秀吉は日本史においてもきわめて重要な人物で、教科書では彼の事績とともに当時の政策を記録した史料が掲載されています。
高校2年生「日本史探究」の授業では、豊臣秀吉にかかわる史料について、くずし字で書かれた原文書を使いながら読解しました。
古文書の読解自体はとても難しいですが、文書の大きさや字の配置、花押や印の位置や宛先の高さなど、見た目からわかる情報もきわめて重要です。また、一から翻刻するのではなく、すでに教科書や史料集に掲載されている史料を原典に遡って読むことだけでも、史料の特性を考えるうえで大いに意義はあると考えています。
このことを念頭に置き、はじめに信長や秀吉の書状を見て、それがいつ出されたのか、彼らの事績に即しながら検討しました。とくに、信長については「天下布武」印使用の意義、秀吉については日付の「日」の字に重なるほど高い位置に印が捺されていることなどに注目しました。
次に秀吉の政策のうち、「刀狩」について、くずし字で書かれた原文書や、さまざまな翻刻を読みました(写真はくずし字の簡単な解説の様子。履修している生徒に撮影してもらいました)。

「刀狩」については、『小早川家文書』が教科書などで出典として用いられることが多い印象です。一方でさまざまな写本も存在しており、『島津家文書』にも2種が収録されています。授業では、教科書とは異なる写本なども参照しながら、教科書がどのような写本にもとづいているか、また文字の異同が生じることから何がわかるか、といったことを生徒の皆さんに検討してもらいました(写真は配布した資料)。
授業においてこうしたことに取り組む場合、ワークシートなどを通じて評価材料のひとつにすることが多いと思います。成績評価が伴う外発的な動機づけをつうじて、生徒が主体的に取り組むようにすることも、たしかに有効な方法ではあるでしょう。
一方で、授業においては史料そのものの味わいを楽しむことに徹し、楽しみ方自体がのちに試験等の機会に役立っていくようにするという方法もありうるように思います。そうした緩やかな「指導と評価の一体化」のあり方についても、今後検討していく所存です。