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《教室寸景》(高2・総合的な探究の時間)ポスターセッション

 3月17日・18日に、高校2年生が総合的な探究の時間(ドミニコ学)における成果をポスターセッションにて発表しました。

 高校2年生の総合的な探究の時間においては、昨年度より個人探究に取り組んでいます。中学校の総合的な学習の時間を通じて得た調査手法や、高校1年生における修学旅行事前学習やグループでの探究の成果を基盤にしつつ、ひとりひとりが課題の設定から始めて探究活動をしてきました。

 情報の収集にあたっては、オンライン・リポジトリで収集できる論文を中心に文献渉猟や講読を進めました。ウェブ上の情報ではなく、実際の学問の成果に触れたり、参考文献を手掛かりにさらに他の論文を読み進める「芋づる式」の情報収集を自力で行なっていた姿が印象的でした。またFormsを使って、学年や全校生徒・教員を対象としたアンケートを実施した生徒もいました。

 整理・分析においては、得られた情報をさまざまな視点から検討し、その特徴や注目すべき因子は何かということについて、私見をまとめました。同じデータであっても視点次第では見えてくるものが異なるという点は、学校における探究活動のひとつの妙味といえるでしょう。

 そして今回のポスターセッションでは、得られた成果を、聴衆にわかりやすくまとめ、表現することを心がけて発表していました。聞き手もまた、研究がより一層深めたり、次のサイクルに進むための新たな視点を提示できるように工夫しながら、質疑応答を通じて意見交換を行なっていました。個人での探究ではあっても、皆でひとつひとつの研究を作り上げていこうという雰囲気が会場に満ちていたように思います。発表者もまた質問に真摯に答えていました。

 身近な「問い」を深めていくという探究の営為や、他者とともに学びを深めていくということは、新しい学びの姿である一方で、本校が基盤とする「真理」・「対話」に通ずるものでもあります。近年の探究活動の取り組みが今後にも受け継がれていくことを通じて、探究の精神が本校にますます満ちていくことを期待しています。