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2024年度高等学校卒業式

 3月12日、聖堂にて高等学校卒業式を行いました。

 式の前には、聖堂入口付近で親御さんとともに写真を撮る生徒たちの姿が多く見受けられました。中学校からの入学者でも6年、幼稚園以来通ってきた生徒では15年もの間慣れ親しんできたこの場所とも、この日で(しばしの)お別れとなります。

 卒業証書授与に先立ち、第1部「みことばの祭儀」に与りました。共同祈願では、学園で過ごしてきた日々を回顧し、かけがえのない時間を仲間と共に過ごしてきたことへの喜びと感謝、そして将来に向かって進んでいくことの決意を、クラス代表の生徒たちが述べました。

 その後第2部に移り、ひとりひとり呼名されたのち、壇上にて校長先生から卒業証書を授与されました。在校生代表による送辞では、卒業生たちが学習や行事に励む姿を通じて学んだことを心に刻む決意と、それぞれの道へ進んでいくことへの応援が述べられました。そして卒業生代表による答辞では、コロナ禍を経て改めて実感した日常の喜び、そして教職員や在校生など学園のすべての人々に対する感謝が述べられました。校歌斉唱では、時折歔欷が混じるなかにも、歌声が高らかに堂内に響きわたりました。

 今回卒業する生徒たちは、2019年度に中学校に入学しました。中学1年の1月からは新型コロナウイルス感染症が拡大し、中学2年次からはオンライン授業や学校行事の縮小など、非日常のなかで中学生時代を過ごしました。高校進学後はかつての「日常」に少しずつ戻るようになりました。一方で以前と全く同様ではないという状況のなかで、新しい世界に進取果敢に向き合いつつ、学校の中枢を担っていきました。

 またこの学年は、中学高等学校がコース制を導入した最初の入学生でもあります。何もかもが初めての試みで教員・生徒ともに不安のあるなか、アカデミックコース・インターナショナルコースとも、先駆者たるに相応しい学業を修めることができたように思います。

 そして私事ながら、本ページの執筆者は、高校1年生から3年生まで担任として卒業生の皆さんに関わってきました。しなやかさと逞しさを兼ね備えた生徒たちの姿は、教職に就いてから初めて担任となった者に自信を与え続けてくれました。頼りになる生徒たちが卒業してしまうのは寂しい限りですが、活躍の場所を世界に移して、一人一人が力強く羽ばたいていくであろうことを確信しています。

 ご卒業おめでとうございます。