2024年度留学報告会
2月14日放課後、大教室にて留学報告会を行いました。当日は留学に関心のある生徒や保護者で、会場は満員となりました。
今回は英語圏への留学者3名、フランスへの短期留学(交換留学)者1名が、自らの経験を語りました。
オーストラリアでの2週間の語学研修プログラムに参加した生徒2人は、英語の会話能力を上達させるよう経験を重ねる傍ら、英語でのコミュニケーションを通じて現地の社会や文化についての理解を深めました。とくに学校での授業の位置付けや登下校、学校における服装など、日本においてはなかなか意識の向かない事柄についても、差異を通じてさまざまなことを考えたとのことです。また英語で自分の考えを述べることに難しさを感じたときには、「もっと話せるようになりたい」と考えることで、粘り強く取り組んでいったと話していました。
ウェールズの大学に短期語学研修で訪れた生徒は、自らIFU(国際大学連合)のウェブサイトにアクセスし、語学研修プログラムの存在を知りました。夏の短期留学に向けての準備を通じて、留学の目的や意義を明確にすることに努めたとのことでした。現地では語学のほかにも数学や理科について大学教員の講義を受け、言語にとらわれない学問の奥深さに触れることができたそうです。また大学の外では、ホストファミリーとの生活のなかでゆっくりと流れる時間を楽しんだり、日常生活において他者とのリスペクトが存在していることなど、さまざまな気づきがあったとのことです。最後には留学中の経験などを毎日綴っていたノートにふれ、今後留学に行こうと考えている人々に向けて出来事を言葉に綴ることの重要性を説いていました。報告会終了後には、実際に会場に持参したノートに多くの人が目を通していました。
コリブリ(日仏交換留学)に参加した生徒は、自身が渡仏するに先立って、留学生を迎える立場をも経験しました。ニュージーランド語学研修に参加した際に、自らも留学生を迎える側になりたいと考えたことが、コリブリに参加するきっかけとなったそうです。新型コロナウィルスの終息後初めての留学生受け入れとのことで不安もあったそうですが、クラスの生徒や家族の協力を得ることで、楽しいひとときを過ごすことができたとのことです。また自身が渡仏した際には、フランスにおいて日本文化が多く知られていることに驚くとともに、フランス人の質問にうまく答えることに苦慮したそうです。海外の人々との関わりを通じて「日本とは何か」を考えさせられる一齣だったことでしょう。そして最後には、留学に協力してくれたあらゆる人への感謝を述べていました。
どの生徒も現地における人々との交流に、楽しさと面白さを見出していました。また言語の壁を感じるときもある一方で、言語にとらわれない意思疎通のために何が必要かということを無意識のうちに実感し、実践に繋げているような気がしました。異国の地における貴重な経験は、在学中はもちろんのこと、その後の進路についても新たな視点を得る契機になることでしょう。