• 学校長ブログ

『一歩を踏み出す魔法のことば』 

校庭の木々が瑞々しい若葉をまとい、春の柔らかな光が人工芝の緑をいっそう鮮やかに輝かせています。本日、お子様のご入学、そしてご進級を迎えられました保護者の皆様、誠におめでとうございます。新しい制服に身を包んだ新入生の初々しい姿、そして一つ学年が上がり、どこか誇らしげな表情を浮かべる在校生たちの姿。学校に子どもたちの弾むような声が戻ってきたことを、教職員一同、大きな喜びをもって迎えております。

 今年度のスタートは、私たちカトリック学校にとって特別な意味を持つものとなりました。昨日、4月5日は、教会暦の中で最も大切な祝日「復活の主日(イースター)」でした。

「ご復活おめでとうございます」

この祝福の言葉は、単なる挨拶ではありません。冬の厳しい寒さに耐えた命が、神様の光によって新しく生まれ変わったことを共に喜び、希望を分かち合う誓いの言葉です。この復活の光は、今日から新しい学年、新しい生活を始める子どもたちの姿そのものです。昨日までの自分を乗り越え、新しい一歩を踏み出す勇気。その背中を、復活されたキリストの光が温かく照らしてくれている。そう確信できることは、私たちドミニコファミリーにとって、何よりの支えとなります。この4月6日から始まる新しい一年が、希望に満ちたものになることを祈らずにはいられません。

4月を指す「卯月(うづき)」という言葉には、いくつかの由来があると言われています。卯の花が咲く月であるという説が一般的ですが、私はもう一つの説である「初月(うづき)」、つまり物事の始まりを意味する「初(う)」という言葉に注目しています。すべてが新しく始まるこの時期、子どもたちの心の中には、期待と同時に、言葉にならない「不安」という真っ白な霧が立ち込めているかもしれません。しかし、その不安こそが「新しいことに挑戦しようとしている証」です。図工の時間、真っ白なキャンバスを前にして「何を描こうか」と悩む瞬間に似ています。最初の一筆を入れる勇気。その小さな一歩を、私たちは大切に育んでいきたいと考えています。たとえ最初の一筆が震えていても、そこから新しい物語は動き出すのです。 

その新しい一歩を踏み出すための、最も身近で大切な魔法の言葉があります。それが「おはよう」です。
朝、「おはようございます」と声を交わす。その一瞬で、沈んでいた心がふっと明るくなったり、やる気のスイッチがオンになったりします。挨拶は、自分ひとりのためにするものではありません。相手の存在を認め、「今日も一緒に頑張りましょう」という心のリレーの第一歩です。一人ひとりが明るい挨拶という「心のスイッチ」を押し合うことで、学校全体が温かな光で満たされていく。そのような活気ある毎日を、子どもたちと共に作っていきたいと願っています。