祈りと感謝の「節」を作る
師走に入り、朝夕の冷え込みに冬の訪れを実感する毎日です。カレンダーもついに最後の一枚となりました。
さて、先月30日は待降節(アドベント)の第一主日でした。学校でもこれに合わせ「アドベントの集い」を行い、クランツの最初の一本にロウソクの火を灯しました。ゆらめく小さな灯りを見つめながら、子どもたちは幼子イエス様をお迎えするクリスマスの喜びに向けて、静かに「心の準備」を始めています。
この一年の締めくくりにあたり、私は子どもたちに「竹の節(ふし)」の話を伝えたいと思っています。
竹は細くて中が空洞なのに、強い風が吹いても雪が積もっても、しなやかにたわんで折れることがありません。それは、竹に固い「節」があるからです。
竹は、定期的に成長を一度止め、そこで節を作ります。そしてまた伸びては、節を作る。この「止まる」ことの繰り返しによって、折れない強度が生まれるのです。もし節がなく、ただなんとなく伸びているだけだったら、少しの風で簡単に折れてしまうでしょう。
私たちにとっても、この「節」作りは欠かせません。
現在過ごしているアドベントや、間もなく迎える終業式は、成長のために用意された大切な「節」の時です。「二学期はここを頑張った」「お友だちに優しくできた」と、一度立ち止まって振り返ること。そして、大掃除を通して教室や道具に感謝し、イエス様をお迎えするために「心の馬小屋」をきれいにすること。
そうやって区切りをつけることで、子どもたちの心には強くしなやかな節が刻まれます。
ご家庭におかれましても、忙しい時期かとは思いますが、ぜひお子様と一緒に静かに一年を振り返ってみてください。
皆様が温かいクリスマスと、希望に満ちた新年を迎えられますようお祈り申し上げます。一月、ひと回り逞しくなった子どもたちと再会できるのを楽しみにしています。