『行事の実り』
10月は、学園にとって大きな実りの月となりました。
18日の運動会では、子どもたちが練習の成果を存分に発揮し、素晴らしい「協力」と「支え合い」の姿を見せてくれました。学年やチームの垣根を越えて仲間を応援する声、リレーで一体となってバトンを繋ぐ姿、そして競技中に転んでしまった友に対し、チームに関係なく「がんばれ」と温かい声援を送る子どもたちの声。その「仲間のために」と自然に行動できる心に、胸が熱くなりました。
続く26日の「親睦の集い」では、多くの皆様にご参加いただき、心より感謝申し上げます。「聖ドミニコ学園」という一つの共同体として、保護者、教職員、子どもたちが集い、和やかで温かい空気に包まれました。この「顔の見える関係」こそが、本校の温かい雰囲気の源泉であると、改めて強く感じました。
さて、本校の11月の目標は「人類愛」です。
私たちカトリック学校にとって、この「人類愛」は、イエス・キリストが最も大切にされた教え、すなわち「隣人愛」に他なりません。
イエスは、最も大切な掟として「神を愛し、そして『自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい』」(マタイによる福音書 22章37節~39節より)と教えられました。 そして、「隣人」とは、単に身近な友人や家族だけではなく、今、自分の目の前で助けを必要としているすべての人々を指します。
このイエスの教えに照らし合わせると、10月の二つの大きな行事は、奇しくも「人類愛」の具体的な実践の姿を示してくれました。
運動会で、転んでしまった友に温かい声援を送った「思いやり」の心。チームのために一体となって応援した「協力」の心。それらは、まさしくイエスの教えである「隣人愛」の第一歩です。 そして、親睦の集いで私たちが共有した、共同体としての「温かさ」。それは、身近な「隣人」への愛が、この学園に確かに育まれている証しです。
「人類愛」とは、まず自分の隣にいる人に温かい挨拶を交わすこと、困っている人に心を寄せること。そうした日々の生活の中にある、一つひとつの小さな「思いやり」や「親切」の積み重ねです。
11月は、このイエスの教えである「身近な隣人への愛」を、子どもたちと共に一層意識してまいります。実りの秋の豊かな恵みに感謝しつつ、日々の生活の中にある小さな「愛の実践」を、これからも学園全体で大切に育んでいきたいと思います。