『学園祭を終えて』
秋晴れのもと、本年度の学園祭を無事に終えることができました。舞台発表や展示作品を通して、子どもたち一人ひとりが自分の力を発揮し、協力し合う姿は、まさに本校の表現教育の実りを示すものでした。
1年生は、初めての舞台で大きな声を響かせ、元気な歌を披露しました。緊張しながらもやり遂げたその姿に、大きな成長を感じました。
4年生は劇に挑戦しました。劇のテーマは「オズの魔法使い」。主人公ドロシーがドロシーが仲間と出会い、知恵や勇気を分かち合いながら進んでいく物語です。子どもたちが自分の役のセリフを覚え、動きを合わせ、歌やダンスを交えて演じる過程には苦労もあったことでしょう。しかし仲間と力を合わせて一つにまとまることで、見事な作品を創り上げることができました。
他の学年もこれまでの学びを工夫して形にしました。英語やフランス語、6年生は修学旅行で学んだことを英語とのコラボレーションで発表し、学年ごとの成長が表れていました。
また、全校児童が取り組んだ図工作品は会場を鮮やかに彩り、それぞれの個性と感性が生き生きと表現されていました。細かいところまでこだわって作った作品は目を楽しませてくれました。その他にも家庭科クラブの作品や図工クラブの作品も子どもたちの「好き」「楽しい」と言う気持ちが伝わってきました。
科学クラブはシャーベットづくり体験を開き、入り口から廊下の端まで長蛇の列になっていました。信者合宿の発表も自分たちの体験したことを発表するいい機会だったと思います。
学園祭の発表の陰には、日々の練習や準備の積み重ねがあります。うまくいかず悩むこと、思うように表現できずに涙することもありました。それでも仲間に支えられ、努力を重ねる中で、子どもたちは自信を取り戻し、本番の舞台に立つことができました。歌を歌う、ダンスを踊る、その一人ひとりの働きがあって学園祭は成り立ったのです。
私がお伝えしたかったのは、「表現教育は見てもらうことで完成する」ということです。誰かに見てもらうことで自分の良さに気づき、評価されることで自信とモチベーションが高まります。そして「次はもっと頑張ろう」という意欲が生まれます。学園祭は、その循環を子どもたちが実際に体験する貴重な機会でした。
舞台に立つ子、展示を作る子、準備を進める子。それぞれが違う役割を担いながら、一つの共同体として輝くことができました。
これからも、子どもたちが日々の努力を大切にし、神さまからいただいた賜物を生かしながら、自分を表現し、仲間と協力して歩んでいけるよう願っています。そして、その歩みの中で、さらに成長するための新しい一歩を踏み出す勇気と力を身に着けてくれるを願います。