『待降節』
寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。子どもたちの間でも風邪をひいたり、体調を崩したりする児童が増えているようです。小学校では手洗いやうがいなどを呼びかけ、風邪や感染症の予防に努めていきたいと思います。子どもたちの健康を守るために、十分な睡眠と栄養を心がけるなど、ご家庭でもご協力をお願いいたします。
さて、12月は待降節の時期であり、クリスマスを迎える準備が進む中、子どもたちにとっても特別な季節となります。待降節はクリスマスを迎えるための準備期間であり、イエス・キリストの御降誕を待ち望む特別な時期です。クリスマスの4つ前の日曜日から待降節に入ります。今年は12月1日(日)が待降節第一主日に当たります。学園ではアドベントの集いとして、聖堂で祈りの集い、正門でクリスマス点灯式を行います。
子どもたちはクリスマスに向けて、待降節第一主日から霊的花束を準備します。霊的花束とは、祈りや善い行いを「花」に見立てて束ね、神に捧げるという意味を持っています。小学校では、5月のマリア祭と12月のクリスマス会で奉献しています。子どもたちは自分の捧げたい祈りや善い行いを選び、それを実践できたかを毎日カードに記録していきます。これは単なる物理的な贈り物ではなく、心のこもった贈り物です。自分の力を誰かのために使うこと、今困っている人、苦しんでいる人に心を寄せて祈ることは、人と人との関係を良いものにしていきます。12月19日(木)のクリスマス会を迎える待降節をこのような気持ちで過ごしていきましょう。
クリスマス会では、6年生は宗教の総まとめとして、天地創造からイエス様の御降誕までを聖劇「救いを待つ人々」として発表します。最初の人間であるアダムとエワが神様の命令に背いて善悪の知識の実を食べてしまいました。そのため、すべての人間が神様との関係を断ち切られ、生まれながらにして罪と死を持つ存在となりました。その後、世界では戦争が起こり、奴隷として苦しむ人々や安息日が取れないためにユダヤ人たちに見下された羊飼いたちは、救い主が現れることを待ち望んでいました。羊飼いたちは貧しくても、互いに助け合い神様を心から信じていました。そしてイエス様の誕生を最初に知らされたのは羊飼いたちでした。この羊飼いのように、社会から排除される人々、病人や罪人にもイエス様は寄り添い、癒しました。イエス様がされたように、私たちも他者に対する思いやりや助け合いの心を育んでまいりましょう。クリスマスは、家族や友人と共に過ごす時間を大切にし、互いに感謝の気持ちを伝え合いましょう。そして、皆さまにとって良いクリスマス、良い新年となりますように。