• 学校長ブログ

【聖堂朝礼】おにぎり献金

一昨日の618、おにぎり献金の日でした。

皆さんは、その日だけ、おかずを我慢して、その分のお金を献金してくれました。その献金は困っている誰かのために使ってもらおうと児童会のお兄さんやお姉さんが考えてくれています。

たくさんの献金を本当にありがとうございました。

 

世界中で8億人もの人が毎日お腹を空かせて、苦しんでいます。世界の9人に1人がそれにあたります。この状態を「飢餓」と言い、体に栄養が足りず、生活するため必要なエネルギーがない状態のことを言います。エネルギーがないと人は体が動かなくなってしまい、最後には亡くなってしまいます。そういった状態で苦しんでいる人たちが、毎年増加していて、解決することが難しい問題となっています。

 

 アジア では約5億人アフリカは約2億5千万人ラテンアメリカ・カリブ海地域 では約 5万人の人たちが飢餓で苦しんでいます。この方たちの多くが開発途上国の農村部に住む貧しい農民です。

 飢餓の原因は自然災害・紛争・貧困の3つがあります。

自然災害というのは、地震、津波、洪水、干ばつなどです。干ばつとは、長い間雨が降らずに水不足になることです。農作物や田畑が災害を受けるとまず食べ物がなくなり、仕事がなくなってしまいます。仕事がないのでお金も手に入りません。食料も不足して人々の栄養状態が悪くなります。

 

 紛争による飢餓も大きな問題です。紛争とは政府軍や武装グループなどの2つ以上の勢力が、武器などを使って争っている状態のことです。2017年までは飢餓の人たちが少なくなっていたのですが、紛争が多くなり、飢餓の人が増えている状況です。

イエメン(中東のアラビア半島にある国)や南スーダン(アフリカにある国)では国の半分の人が飢餓状態となっています。

では紛争はどうして起こるのでしょうか。それは宗教が違いによって争いが生まれたり、民族や文化の違いから起こったりします。イスラエルとハマスやロシアとウクライナの戦いもそうですね。考え方や信じているものが違うと互いに受け入れることが難しくなります。

 

 貧しいことで飢餓になるのは、貧しい農民は農業を行うための土地、種などを買うお金が無いために自分で農作物を作ることができません。その子どもたちは大切な働き手として使われますから、学校に通うことができず、十分な教育を受られません。勉強することは、自分自身の能力をあげることですから、今の状態を良くしてい行くことができます。学校に行けない、教育を受けられないことが、いつまで貧しさや飢餓からいつまでも変わらないのです。ですから皆さんの献金は、一時的ですが、今、飢餓で命を落とす人がいる中でその命を助けられることや子どもたちに教科書や文房具が配られ教育を受けられるようになることの助けになっています。

それと同時に、その国が自分たちの力で、飢餓のない国になるように、世界の国々や民間団体がいろいろな技術を教えたり、物を作り、売る仕組みなどの経済支援をしたりしています。

 

「隣人を自分のように愛しなさい」「自分にしてもらいたいことは、他の人にもそのようにしなさい」とイエス様は教えてくださいました。今隣にいる友だちも、遠くにいる人たちも神様から愛されてこの世界にいる人たちです。自分中心の考えで行動することは罪ですと、先日の70周年感謝ミサの中で、田中神父様はおっしゃいました。ですから、自分のことだけを考えるのではなく、皆が人のため、誰かのために行動し、助け合っていきましょう。