【聖堂朝礼】マリア様
先週は「美しい心」についてお話しました。美しい心はマリア様の心でもあります。
マリア様はイエス様のお母様です。たくさんの人の中からイエス様のお母様として、神様から選ばれた人です。
マリア様は大工のヨセフ様と結婚の約束をしていた時に、天使が現れて次のように言いました。
「おめでとう。あなたは神様のお恵みに満ち溢れている方です。神様はあなたと一緒にいらっしゃいます。」マリア様はいったい何のことか分からずに戸惑いました。急に天使が現れたら、きっとびっくりしますね。マリア様も同じで何が起こっているのか少し混乱していたかもしれません。
天使はその姿を見て、マリア様に言いました。
「マリアよ、恐れることはありません。あなたは神様から恵みをいただきました。 あなたは身ごもって男の子を産みます。その子にイエスと名前をつけなさい。 その子はとても偉い人になり、神様の子と言われるでしょう。」
マリア様は天使に言いました。
「どうしてそんなことになるでしょうか。わたしは結婚していませんのに」
天使は言いました。
「聖霊があなたに降りて来て、神様の力があなたを包み込むでしょう。ですから、生まれてくる子どもは聖なる方で、神の子と呼ばれます。あなたの親戚のエリザベツもお年寄りですが、男の子を身ごもっています。子どもが産めないと言われていたのにもう6か月もたっています。神様には何一つおできにならないことはないのです。」
そしてマリア様は
「私は神様に身も心もお捧げしています。どうぞ、神様のお言葉のとおりにわたしのこの身におこりますように」と答えました。
みなさんは自分がマリア様のように神様からこのような知らせを聞いたとしたらどうしますか。
「自分にできるかな」「自分には無理だ」とか、普通は不安になったり、断ったりするかもしれませんね。
でもマリア様はそうはしなかったのです。神様を信じて、神様が何とかしてくださると、その言葉に従ったのです。わたしたちは難しい問題に当たると、そのことから逃げてしまいがちです。自分にはできるわけがないと始めから思ってしまいます。
聖書に次のような言葉があります。
「あなたたちの会った試練はみな人の知らないものではありません。 神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。 むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます。」新約聖書 コリント人への手紙 第一 10章 13節
自分にとって難しい問題に当たっても、神様はそれに耐えられないこと、乗り越えられない試練は与えないということです。もし超えられない状況になってもそこから抜け出せる道も用意してくださっています。それはきっと家族や友だち、先生方の助けも含まれると思います。一人で乗り越えることは難しくても仲間や家族の力で乗り越えることができることがあります。どうしても難しい時は、助けを求めましょう。そして自分も人に自分の力を分けてあげましょう。
いま霊的花束の準備をしていると思います。マリア様の「お言葉の通りになりますように」という心で、今目の前にあること、そして自分のたてた目標に一生懸命に取り組みましょう。