【聖堂朝礼】誘惑
昨日は灰の水曜日、そしておにぎり献金の日でした。灰の水曜日については、昨日教室で担任の先生からお話があったと思います。昨日の灰の水曜日からご復活まで四旬節に入ります。この四旬節はイエス様が荒れ野で行なった断食の期間の40日にならうものです。
さて、イエスは、悪魔の試みを受けるため、御霊に導かれて荒野に上って行かれた。そして、四十日四十夜断食したあとで、空腹を覚えられた。すると、試みる者が近づいて来て言った。「あなたが神の子なら、この石がパンになるように、命じなさい。」イエスは答えて言われた。「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』と書いてある。」(マタイ4:1〜4)
悪魔は人を神様から引き離そうとします。誘惑、不安、恐れ、疑いなどを使って人を惑わせます。
悪魔は人の心の弱い部分を知っていて、いつもその機会をうかがっています。悪魔はイエス様がとてもお腹がすいたと感じた瞬間に表れて言いました。
「あなたが神の子なら、この石がパンになるように、命じなさい。」(マタイ4:3)
神の子は何でもできるから、石をパンに変えたらどうかと誘惑してきたのです。
悪魔はアダムとエワを誘惑したように、イエス様にも誘惑し神様から引き離そうとしました。
しかしイエス様は誘惑に負けず、次のようにおっしゃいました。
「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによっていきている」
と悪魔のゆうわくをはねのけます。
イエス様はメシア=救世主としての使命、神様が自分に与えられた役割を守っていたからです。
イエス様はご自分の使命について次のようにおっしゃいました。
わたしを遣わした方のみこころを行い、そのみわざを成し遂げることが、わたしの食物です。(ヨハネ4:34)
わたしが天から下って来たのは、自分のこころを行うためではなく、わたしを遣わした方のみこころを行うためです。(ヨハネ6:38)
イエス様は神様のお考えを行なうこと、神様がなさる行いをやり遂げることが自分の心や体を満たしてくれ、また自分の使命は、自分の考えで行うのではなく、神様のお考えを行うこととだとおっしゃっています。
わたしたちはパン、つまり食べ物を食べることで生きています。しかしそれだけではなく、私たちの心、魂は神様の口から出る一つひとつの言葉、つまり神のみことばによって生きていることなのです。
私たち人間は体に栄養が必要ですが、心にも栄養を与えないと苦しくなったり、病気になったりします。悪魔の誘惑に打ち勝つために神様のみことばを心に持ちましょう。