【聖堂朝礼】ステンドグラスの聖ドミニコのお話①

 今日は聖堂のステンドグラスのお話をします。ステンドグラスというのは色のついたガラスを金属の縁で留めて、絵にしたものです。光が透けて、影と光の色がくっきりと浮かび上がってとてもきれいですね。正面真ん中の4枚の絵は、赤ちゃんのイエス様を抱いたマリア様とお祈りしている聖ドミニコの絵が描かれています。この絵をステンドグラスと言います。周りにあるステンドグラスの絵は聖ドミニコが生まれてから死ぬまでの一生が描かれています。
 1番目のステンドグラスには、カレルエガの村に天使がやってきている場面です。手にはカレルエガと書かれた帯を持っています。カレルエガ村はスペインのカスチリア地方のブルゴス県にあります。ドミニコはここで1170年頃に生まれました。カスチリア地方のカスチリアとはスペイン語でお城という意味です。ドミニコが生まれる数百年前に地方の領主が敵の攻撃を防ぐために、城を建てるように命令しました。ブルゴス県はサント・ドミンゴ・デ・シロスという町があり、そこにはシロスの聖ドミニコ修道院がありました。ドミニコの名前はこの聖人のシロスの聖ドミニコからもらいました。

 2番目のステンドグラスは、眠っている女の人がいます。その横に犬が見えますね。この女の人はお母さんです。名前はホアナ・デ・アサです。ドミニコがお腹の中にいるとき、お母さんのホアナは不思議な夢を見ました。その夢はお腹のドミニコが犬の姿でたいまつをくわえて全世界を走り回るというものでした。たいまつというのは木の棒の先に布を巻き付け、油をひたし、それに火をつけて明かりとして使うものです。つまり、この犬はドミニコを表し、たいまつは神様の言葉を表しています。ドミニコが、将来、神の御言葉である光を世界中に届けるという夢のお告げをされたという場面です。
 お父さんの名前はフェリス・デ・グスマン。お父さんもお母さんも実家がお城に住むような貴族でした。そしてお母さんの実家であるアサの家はカレルエガの領主でした。領主というのは土地の持ち主です。お父さんのフェリスは麦の収穫や家畜の世話、ぶどう畑と自分の土地、つまりカレルエガで働く人の仕事の管理を行っていました。お母さんのホアナは親切で心の広い人でした。助けを求めてくる人に優しく接し、願いを聞いてあげました。今でも村の人たちから慕われている存在です。
 ドミニコには二人のお兄さん、アントニオとマンネスがいました。そのアントニオがドミニコの生まれた場所として示した場所には、今も飲み水が湧いています。

この続きは次回の聖堂朝礼でお話します。

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