【聖堂朝礼】ロザリオの月

 10月は教会では「ロザリオの月」としています。一年生はロザリオを知っていますか。聖歌「のばらのにおう」の♪あらわれましし、救いのみ手に、揺らぎかかれるロザリオの珠♪のロザリオです。このロザリオは、小さなものは指輪くらいの大きさ、大きなものは壁の飾りになるような大きさです。小学校の昇降口の正面にあるマリア様の像の後ろに、ロザリオが掲げられていますから、今度見てください。ロザリオのローザは薔薇のこと。ですからロザリオは「薔薇の冠」という意味になります。ロザリオはお祈りの時に使うもので、数珠、数を数えるための珠が、一つと10個の連なりが5つあり十字架がついています。手に握りながら、始めの一回目は主の祈りを唱え、そのあと10回のアヴェマリアの祈りを唱えます。最後に栄唱を唱えます。「父と子と聖霊に。初めのようにいつも世々にアーメン」ここまでが一連です。ロザリオの祈りでは5回行っています。わたしたちはマリア祭では一連だけ行っていますね。

このロザリオは、聖ドミニコとたいへんつながりがあります。異端という神様の事を間違って考え、信じている人たちがいました。みなさんは神様が天と地を作った後、最後に人を作ったことは知っていますね。すべて完成すると「とても良かった」とおっしゃいました。この異端の人たちはいいことと悪いこと、善と悪にわけて、魂を良いもの、体は悪いものとしていました。ですから、人間として生まれたイエス様も悪いものとして考えられていました。でもドミニコは神様が人間をとても愛していることをこの異端の人たちに伝えてたいと考えました。神様の御言葉を伝え、神様の愛を伝え、多くの人をキリスト教の信者に戻していきました。初めはなかなかうまくいかなかったドミニコがある時にお祈りしてマリア様に助けを求めました。その時、聖母マリアが現れ、ドミニコにロザリオを渡したことが、始まりだとされています。さらにドミニコ会の人たちが多の地域に広めたそうです。形にそって、お祈りを続けて唱えるようになったことがいつでもどこでも誰とでも自由にできることから、段々と広まっていきました。

私たちも毎朝一回ずつお祈りしています。そしてマリア祭ではロザリオの祈りをして、6年生が飾りを作ってくれましたね。

 このお話から私たちが倣いたいのは、ドミニコの「人をおもう心」です。貧しい人には食べ物を分け与えようと思いますね。では心の貧しい人には何を与えればいいでしょう。異端の人のようにこの世に生まれたことを悪いこと思っているような人たちには神様の愛を教え、自分はこの世界に喜ばれて生まれてきたのです。ドミニコはそのことを自分の一生をかけて人々に神さまの愛と慈しみを唱えました。

 家族のためなら、あるいは好きな人のためなら、誰でもお祈りしますが、ドミニコは自分と言い争いをするような人のためにもお祈りしたのです。これはとても大事なことですね。イエスさまも、罪びとのために祈りました。イエスさまに倣ったドミニコも、同じように祈りました。「君は間違っている!」という前に、その人のために祈る心を、神様は私たちにくださっています。そのことを 10 月は特に思い出して、ロザリオを持っている人は、そっとお祈りしましょう。

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