【聖堂朝礼】願い事

77日は何の日でしょう。

七夕ですね。1年生や2年生は生活科で短冊を作ったり、飾りを作ったりしましたね。他の学年でも行ったところがあるかもしれませんね。

 七夕についてはいろいろな説があるようですが、昔の暦で7月7日は七夕(しちせき)の節句(季節の節目)と機を織り、神さまの捧げものとして、作物の豊作を願い「棚機(たなばた)」という行事があわさったものです。

 そして織姫と彦星の物語が中国から伝わり、さらに融合されました。そして江戸時代の旧暦の77日には、五色の短冊や吹き流しを飾り、星に願い事をする七夕の行事が庶民の間でも行われるようになりました。名前も棚機にちなんで七夕(たなばた)と読むようになりました。

そしてみなさんは短冊に願い事を書きますね。七夕の歌には「五色の短冊」とあります。

この五色は「青()・赤・黄・ 白・黒(紫)」の五色を表しています。

これは昔の中国の陰陽五行説に基づいた色です。陰陽五行説というのは、すべてのものは「陰・陽」があり「木・火・土・金・水」の5つが基になっているという説です。「木は青()・火は赤・ 土は黄・金は白・水は黒(紫)」を表しています。そして、太陽と月を加えて、この漢字をならべると、日、月、火、水、木、金、土となりますが、何でしょう。正解は…曜日です。

 この五色を短冊することで、魔除け(つまり悪いものや病気を祓うこと)になっていました。

さて、みなさんは短冊になんとお願いしましたか。「ゲーム機が欲しい」とか「テストで100点が取れますように」などと書きましたか。

 ラッコの部屋にある笹には「コロナが早く終わりますように」「ロシアの戦争が早く終わりますように」など、お願い事が短冊に書かれているのを読みました。自分の願いだけでなく、今苦しんでいる人のことも思って書いたのは素敵なことですね。本当に戦争が早く終わるといいですね。

 ここで、私はあることに気づいたのですが、短冊に書く願い事は、皆さんがいつも行っていることとよく似ています。何だかわかりますか。

そうですね。マリア様や神様に捧げている「お祈り」にとても似ています。短冊も祈りも同じと言えるでしょう。願い事やお祈りすることはとてもいいことですと聖書にもあります。それはマタイによる福音書に「祈りの力」について次のように書かれています。

 

「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。 だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる

(マタイによる福音書7章7-9)

 

七夕とキリスト教は国も宗教も違うけれども似ている部分があることがとても面白いと思います。

もっとほかにもあるかもしれません。6年生は修学旅行で飛鳥・奈良地方に行きました。いろいろなお寺を回り、お坊さんの話を聞きました。キリスト教と仏教にも似ているところがあるかもしれませんね。みなさんもいろいろなことで似ているところ、同じところを探してみてはどうでしょう。

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