春のイメージ

いよいよ2022年度が始まりました。進級おめでとうございます。

新1年生も聖ドミニコ学園の小学生の仲間入りをします。新しいお友達や先生と一生懸命に勉強したり、楽しく遊んだりの毎日を想像して期待に胸が膨らんでいることでしょう。そして2年生以上の子どもたちは、また1年、新たな目標を持ち一日一日を大切に過ごしてくれると思います。わたしたち教員は今まで同様、保護者のみなさまと一緒に子どもたち一人ひとりを大切に見守っていきます。どうぞ今年度もご協力をお願いいたします。

 正門の桜は満開を迎えました。4月5日の始業式、入学式まで何とか持ちこたえてほしいと思いながら、すばらしい満開の桜を見ています。空色と薄桃色のペールトーンのコントラストが温かく美しい響きを生み出しています。この正門の風景を20年以上見てきた私にとって、「校舎、桜、青空」は春のイメージ、新学期の始まりのイメージになっています。大抵の場合、春といえば、お花見、入学式などを思い浮かべるでしょう。また動物、植物の誕生など生命の息吹をイメージする方もいらっしゃるでしょう。皆さんはどのような春のイメージをお持ちでしょうか。

キリスト教では4月に復活祭(イースター)があり、2022年は4月17日です。イースターは古代ゲルマン神話にでてくる春の女神の名前「エオストレ(Eoster)」に由来するともいわれています。復活祭はイエス様のご復活を記念するキリスト教で最も大切な祭日です。この日は教会でミサを行い、家庭でごちそうを食べてお祝いするのが欧米では一般的です。イースターエッグやイースターバニーはご存知の方が多いかもしれません。卵は死からよみがえるイエス・キリストの復活を連想させ、1年に何度も子を産むウサギは豊穣を連想することから、生命の復活と繁栄を祝うイースターのシンボルとなっています。そもそもなぜイエス・キリストの復活を祝うのかというと、それは原罪と関係があります。最初の人類であるアダムとエワの時代から人間は罪を背負ってきました。その罪とは、禁じられていた知恵の実を自分の意志で食べ、神の言いつけに背いたことです。この時から人は生を授かった瞬間に罪のある者としてこの世に存在することになります。だれもが罪を犯さずに一生を終えることのできる人はいないのです。神のことばに背き、自分が神のようになろうとした人間の、神に対する罪です。アダムとエワの時代からイエスの時代まで、神に罪のゆるしを請うにはいけにえをささげなければなりませんでした。そして全人類の罪を取り去るためにイエスが自らいけにえとなってくださったのです。そのおかげで、イエス・キリストを信じ、神の望む生き方をした者が神のもとへいけるようにしてくださいました。人類の背負っていた罪を取り去り、永遠の命を与えてくださったことを忘れないように、記念としておこなっているお祝いなのです。

  「隣人を自分のように愛しなさい」とイエス・キリストが教えてくださったように、人はみな互いに尊敬と愛を持ち生きていくことを今改めて思い返しましょう。2022年度を迎え、この桜の景色のように春を迎える喜びをいつまでも忘れず、1年を過ごしていきたいと思います。

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