【聖堂朝礼】心を合わせて

 5月はマリア様の月です。春の訪れとともに、四季の中で自然の実りをもっとも感じさせてくれるのが5月です。そしてイエス様のご復活の喜びと希望に満ちた月でもあります。マリア様は人間でありながら、神様の特別な恵みを受けてイエス様の母となるために選ばれました。神様に心から従い、キリスト教信者の生き方の見本です。また神様に取り次いでくれる助け主として特別にお祈りされてきました。そんな思いをもち、この月をマリア様にささげ、祈ることをずっとむかしから続けられています。
カトリック教会の一番位の高い神父様である教皇フランシスコは、
「5月の聖母月にロザリオの祈りをしましょう。」とすべての信者に宛てて手紙をおくられました。
 ロザリオの祈りは、いつもお祈りしている主の祈りと、アヴェ・マリアの祈りです。お祈りの仕方については宗教の時間に先生に教わってください。

 いま東京は1日の感染者数が1000人近くになっています。今までコロナで亡くなられた方は東京で2千人、日本全国では1万1千人です。そして世界では、330万人以上の方がお亡くなりになっています。この新型コロナウィルスによる苦しみと悲しみが取り去られるように、マリア様を通して、イエス様にお願いしましょうと、教皇様はおっしゃいました。ロザリオの祈りの後にマリア様にお願いするお祈りを教えてくださいました。少し言葉が難しいので、簡単にして説明します。

 聖なる神様のお母様、助けてください。全世界が苦しみと不安でいっぱいになっています。あなたのいつくしみ深いまなざしで見てください。愛する家族を亡くしても、そばにいることができず、悲しみ、苦しんでいる方々をなぐさめてください。これから先のことがどうなるか分からない中で、経済や仕事に不安を感じている人に信頼を与えてください。他の人の命を救うために自分の命を犠牲にしているお医者さんや看護師さん、医療関係の方、ボランティアの方を守ってください。マリア様、科学者の方たちの精神を照らし、このウィルスに勝つための正しい方法を見出させてくだい。世界の国々の大統領、首相などの責任者たちを支えてください。賢い知恵と思いやり、心の広さをもって、世界中の生活に困っている人々を助けてください。国々のリーダー達が手を取り合って、解決するための計画を立てることができますように。マリア様、戦争のための武器を集めたり、軍隊を強くしたりするためのたくさんのお金が、これからの同じような災害を起こさないための研究に向けられるように各国のリーダー達の良心に触れてください。愛するマリア様、すべての人がきずなで結ばれている事を分かって、世界がひとつの家族であるということを人々の心に育ててください。わたしたちが兄弟愛と互いに助け合う心で、貧しい人や苦しんでいる人を助けることができますように。神様を信じ続け、辛抱強く誰かを助け、いつも忘れずに祈ることができますように。苦しむ人の慰こと手なるマリア様、試練にあるあなたのすべての子らを抱擁し、神様がその全能なる御手をもってわたしたちをこの恐ろしい感染症から解放してくださり、そして、わたしたちが安心して、いつもの生活を取り戻せるよう、どうか神様にお祈りください。わたしたちは、あなたにより頼みます。あなたはわたしたちの歩みを救いと希望のしるしとして照らしてくださいます。いつくしみ深き、慈悲あふれる、優しきおとめマリア様。アーメン。

 教皇様は5月にこの祈りを唱えるとおっしゃっています。皆さんはこの聖母月の5月にマリア様に誓いを立て、霊的花束を積み重ねています。それと一緒にロザリオの祈りを唱え、全部でなくていいですから、教皇様が教えてくださったお祈りを自分の言葉で唱えてみてください。全世界のキリスト教カトリック信者の人々が、今心をひとつにお祈りをしている中に、聖ドミニコ学園のわたしたちも皆と心をひとつに合わせてマリア様にお願いしましょう。

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