【聖堂朝礼】ハルジオン

 今週の月曜日のことです。朝、学園の坂を登って来る時、途中に花が咲いていました。先週の金曜日には気づきませんでした。「いつの間に咲いたのだろう」と不思議に思いましたが、今まで花が咲いていなかったので、そこにあることが気づかなかったのでしょう。その花は背の高い花で、白く見えるのですが、薄く桃色掛がっています。かわいらしい、小さめの花がいくつもついています。何か、並んで「おはよう」と言っているような気がして、うれしくなりました。
 正門には大きな桜の木があります。まるで両手を広げて、笑顔で待ち構えているお母さんのようです。毎年、きれいな花を咲かせてくれます。今年も春休みの間でしたが、見事に咲きました。その横にあるソメイヨシノは今花盛りですね。 
 2年生が植木鉢に植えたチューリップは、春休みの間、赤や黄色や白の花をきれいに咲かせていました。
 このように春は、いろいろな花が咲き、私たちの目を楽しませてくれたり、心を優しい気持ちにしてくれたりします。

 さて、44日は復活の主日でした。イエス様は、私たちの罪を取り除くために、ご自身を捧げてくださいました。そして罪は永遠にゆるされ、私たちは天国に入ることができるようになりました。このことをお祝いする行事が復活祭です。「イースター」とも言われているこの復活祭はキリスト教の中で一番大事な行事です。「復活祭」「イースター」と聞くとイースターエッグを思い浮かべる人が多いと思います。卵は新しい命、誕生を思い浮かべます。この復活祭のお祝いのやり方は国によっていろいろあります。ただ、一つだけ、世界で共通しているのは花を飾ることだそうです。イースターは春とともにやってきます。ゆり、チューリップ、ヒナギク、水仙がよく飾られています。蕾から、やがて咲く花の様子は、人が成長する姿にたとえられます。新しい自分に生まれ変わる姿に重ね合わせることができます。
 イエス様は「隣人を自分のように愛しなさい」とおっしゃいました。小学生の皆さんにとっては、「どの人にも親切にして、仲間はずれもいじめもないようにしなさい」ということになるでしょう。復活祭を終えた今、イエス様がおっしゃったことをあらためて思い起こしましょう。つぼみから花が咲くように、新しい自分の姿を思い描き、心に自分だけの美しい花を咲かせましょう。

一覧に戻る
PAGETOP