【聖堂朝礼】創立記念日に

  6月になって、皆さんが学校に戻ってきました。お帰りなさい! 皆さんにとっては、今まで3か月も学校に来られなかったのですから、暮らしのリズムが元に戻るのに少し時間がかかるかもしれません。自分の心と体の声に耳を澄ましてくださいね。調子が悪かったらおうちの人にちゃんと話してお休みすること今は大切です。    
 
しばらくの間一日おき、クラスで会える友達の人数は半分です。聖堂や体育館にみんなが集まって朝礼をすることができるのは、まだまだ先になりそうです。みんなで声を合わせてお祈りしたり歌ったりしたいですね。きっとその日がきます。それを「待つ楽しみ」を神様がくださいました。

  さて、今日6月11日は何の日でしょうか? ユニクロの誕生感謝祭!とテレビでは伝えていましたが、ドミニコにとっての6月11日は? そうですね。創立記念日です。今までは、ほかの祝日のように授業がお休みで、メール方は修道院で、みんなはおうちで、聖ドミニコ学園が生まれた日を神様に感謝してお祈りする日になっていました。でも今年は、学校に来る日になりました。

  聖ドミニコに倣うメール方が、東京にも学園を作ることになり、役所に届け出る書類を丁寧に書いて、それが認められた記念日が1954年の6月11日です。そして、次の年の4月に始められるように準備していたので、まだ校舎はありませんでした。ところが、入学の決まっていたおうちの人から、「次の4月からでは、うちの子が通う学校がなくなってしまいます。みんな、1年生から入りたいんです」と言われて、メール方は修道院のお部屋を片付けて教室を作り、9月=2学期=から新しい学校を始めることにしました。みんな、6月から学校が始まるのを楽しみにして、4月5月を我慢してくれていたのですね。今の私たちと、なんだか似ています。こうして聖ドミニコ学園小学校は、1年生5人でスタートしました。 

  今週の聖歌は「聖ドミニコよ」ですね。聖ドミニコがどんな方だったのかが伝えられている歌詞ですが、昔の言葉で作られた歌なので、少し難しく感じるかもしれません。
  1番では「教会の光」「真理の博士」「忍耐のバラ」と表現されています。
  2番では「知恵の泉」「純潔の模範」「恩寵を説く人」…だんだん言葉が難しくなりますね。
  恩寵を辞書で引いてみると「王様や神様のお恵み、いつくしみ」とありました。ドミニコは、神さまの慈しみを、ヨーロッパじゅうを歩いて伝えた人、恩寵を説き続けた人です。それから800年、メール方は日本に来て、仙台に、東京に学園を作り、子どもたちやお父さまお母さまに「神さまの慈しみ」を伝え続けてくださいました。だから、早く学校が始まってほしい、と願われたのだと思います。今日、6月11日は、そのきっかけとなった大切な日なのです。
  私たちも今日の記念日を心に留めて、人の話をよく聞き、学び、祈って、いつかは神さまの温かさややさしさを誰かに伝えることができるように、毎日ていねいに勉強していきましょう。

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