こんにちは。園長だよりを訪れていただいてありがとうございます。
お正月というとお雑煮、おせち料理など、普段と違ったごちそうが食卓に並びます。家族、親戚が集まって楽しい食事をなさっていることでしょう。
さて、平成17年に、食育基本法が施行されました。
この法律、国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことができるよう、食育を総合的かつ計画的に推進することを目指しています。そして、食育とは、わたしたち一人一人が、生涯を通じた健全な食生活の実現、食文化の継承、健康の確保等が図れるよう、自らの食について考える習慣や食に関する様々な知識と食を選択する判断力を楽しく身に付けるための学習等の取組みを指します。というのは、昨今、「食」を大切にする心の欠如、栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加、肥満や生活習慣病(糖尿病など)の増加、過度の痩身志向、「食」の安全上の問題の発生、「食」の海外への依存
伝統ある食文化の喪失が問題になっているからです。
私は、最近、「咀嚼」の大切さを見直してはどうかと思っています。咀嚼というは摂取した食物を歯でかみ、粉砕することです。これにより消化を助け、栄養をしっかりとることが出来ます。
近頃、幼児期になって「硬いものがかめない、かまずに飲み込む、口の中に食べ物をためて飲み込めない」など、咀嚼に問題のある子どもが増えているといわれています。これらの原因のひとつとして、現代の子どもの「やわらか嗜好」があげられます。子どもたちはオムレツ、カレー、アイスクリーム、サンドイッチ、スパゲッティ、目玉焼きなどの、噛みごたえのない料理が大好きです。このような傾向は歯列不正を起こしたり、歯周疾患の原因になったりしているといわれています。幼児にとって大事なのは歯ごたえのある料理を与え、かむことを積極的に習慣付けることです。かむことは、脳の発達にもよい影響を与えるといわれています。
幼児期は子どもの咀嚼機能と食習慣を育てるのに重要な時期です。食物の硬さだけでなく、いろいろな種類の食品を工夫して調理し、味覚を豊かにして、食べる事を楽しむ事を覚えていきたいと思います。
特に、食事場面は心の発達と健やかな心身の成長にとって大切です。親に抱えられた安心できる環境のもとで、親の作った食べ物を一緒に味わいながら、甘い、塩からい、にがい、すっぱい、やわらかい、かたいなどの味覚や食感が発達します。また、家族や仲間と一緒に食事を楽しむという社会性が発達します。さらに、自我の発達につれて食べ物の好き嫌いがはっきりしてきますが、この好き嫌いをめぐって親子がやりとりしていくことで,子どもは主張することと我慢することのバランスを覚えていきます。親は、このような心の面からも食事場面の大切さを考慮し、食機能の発達に合わせた食べ物を子どもに与えると同時に、楽しいやりとりをしながら一緒に食べることを心がけることが大切だと思います。
幼児期は子どもの咀嚼機能と食習慣を育てるのに大切な時期です。お母さんと一緒に楽しく食べると唾液の分泌が促進され、食物が食べやすくなり、よく噛んで、味わって食べる子に育つ基となります。いろいろな種類の食品を工夫して調理し、味覚の豊かな、楽しく食べる子に育てましょう。これが食育の第一歩です。
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