2023年度演劇部定期公演

 3月24日(日)に演劇部が定期公演を行いました。

 今回の演目は、ある出来事を境に疎遠になった幼馴染の6人が、それを乗り越えて、止まった時を再び動かしていくという群像劇でした。自分たちと近い役どころである分、役ごとの微妙な違いを表現することに苦戦することもあったようですが、当日の舞台ではひとつひとつの台詞や動作において見事にそれを体現していました。

 中学生・高校生の総勢6人の部員たちは、演者としてはもちろんのこと、舞台や照明・音響の構成など、今日の公演にかかわるあらゆる役割をこなしました。また当日の照明や音響は、有志生徒やOG、顧問などが協力しました。高い完成度のなかにも、温かみのある雰囲気にみちた公演となりました。

 本日引退を迎える高校2年生3人のうち2人は、今年度からの入部です。中学1年生とともに新入部員として、新人公演、そして学園祭での発表と駆け抜けていくなかで迎えた今日は、実に感慨深いものだったと思います。

 また今日まで部を率いてきた部長は、中学1年生からの5年間、演劇部を貫きました。今日に至るまでには、新型コロナウイルス感染症の拡大により対面での公演そのものが開催できなくなったり、部員がいないなかで一人劇をこなしたりと、さまざまな困難がありました。そうした5年間のすべての経験や思いを身体中に漲らせてこの舞台に立っていることが、客席にもおのずから伝わってきました。

 この1年間の活動の集大成であるこの公演は、中学生たちにとっては新たなスタートでもあります。高校生をはじめ全員が総力を上げて育て上げた演劇への情熱は、次の世代へと受け継がれていくことと信じます。

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