5年林間蓼科白樺湖

 5月下旬、5年生は長野県蓼科高原の白樺湖に2泊3日で林間学校にいきました。東京を飛び出し、思う存分に大自然と触れ合う。今回の林間学校の大きな目的でもあります。また、わたしたち人間の食生活は、他の生き物の命をもらっているということを改めて感じ取り、感謝の心を常に持ち続けていきたい。そんなねらいもあり、命について考える機会もありました。出発前の天気予報は、芳しくなかったのですが、幸運も味方につけることができ、笑顔いっぱいの楽しい3日間となりました。

 まず最初は、鷹山ファミリー牧場に到着し、昼食はバーベキューをしました。

     

 おいしい昼食をいただいた後は、乳搾り体験です。私たちが普段、当たり前のように飲んでいる牛乳。母牛は本来,当然子牛のために乳を出しているのですよね。それを人間が人間の都合に合わせて牛からもらっているのです。そして母乳が出なくなった母牛は、食肉用に出荷されていくわけです・・・。まさに人間の都合で牛は生涯を終えていくのです。おいしくいただいた昼食、そして欠かすことのできない日常の食事。そこにはいくつもの貴重な命をいただいているということを改めて思い起こされ、そして常に感謝しなければならない大切さを心に刻みました。
 
    

 夜は、キャンプファイヤーで盛り上がりました。歌って踊って、子どもたちの歓声が蓼科の夜空に響き渡りました。

   

 2日目は、ハイキングに出発しました。標高1800メートルの八子ケ峰の尾根を4時間歩きました。天気は最高!景色も抜群!目の前の八ヶ岳から、遠く離れた南アルプスと中央アルプス、さらに北西に高くそびえ立つ北アルプスの穂高岳も眺望でき、空気のおいしい初夏の信州蓼科を満喫しました。標高が高いこともあり、子どもたちからは「先生、雲が近いね!」という声もありました。青い空にぽつんと浮かぶ白い雲に手が届きそうな、そんな光景もありました。

 

 

 ハイキングから帰ると、今度は夕食作りに取り掛かりました。夕食のメニューはカレーライスです。各班で協力して、とびきり美味しいカレーライス作りに挑みます。薪に火をつけ火加減を調節しながら飯盒でおいしくお米を炊く係や、材料を適度な大きさに切る係、そして具を煮込んで美味しいカレーに仕上げる係と、それぞれが分担し協力しながら、楽しくカレー作りを行いました。
出来上がったカレーの美味しかったこと!皆は大満足で、アッという間にカレーの鍋も、飯盒のご飯も空っぽになりました。食後は、また皆で協力して後片付けをしました。山ならではの天然水の冷たさに驚き、手を長いこと水に浸すのは困難でしたが、次に使う人のことを考え、使った食器や鍋、そして飯盒を丁寧に洗いました。 

  

  

 3日目は最終日。東京に帰る日ですが、午前中は尖石縄文考古館に寄り、土笛作りを体験しました。八ヶ岳山麓の美しく豊かな自然には、今から5千年の昔、縄文文化が繁栄しました。そこから発掘された数々の遺跡を見学し縄文時代の人々の生活を学ぶとともに、縄文文化に触れる体験を楽しみました。土で作る笛に、本当に音がでるのか半信半疑でしたが、丁寧にその作り方を教わり、実際に考古館の方が土笛からきれいな音を響かせると、「わー!」と子どもたちの歓声が上がりました。そして思い思いの形やデザインの土笛を作り始めました。作業の途中に子どもたちは何度も何度も開けた穴に口を当て、音がでるかを確かめていました。

 

 

 出発前には天気が心配でしたが、実際には素晴らしい天気に恵まれ、充実した3日間を過ごすことができました。日頃の都会生活ではなかなかできない自然の中の貴重な体験を、子どもたちが興味深そうに、そして楽しそうに行っていたことが強く印象に残りました。また、食の大切さと命をいただくことへの感謝、仲間と協力することと成し遂げたときの達成感、そのようなことも学んだ3日間になったと思います。そしてこの林間学校での体験を日々の生活に生かしていきたい。そんな願いも込めて、再び子どもたちを見守り支えていきたい思いでした。

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