【聖堂朝礼】聖木曜日に

いつもの木曜日、皆さんが聖堂に集まって全校で朝礼ができていました。今日は会えないけれど、皆さんがいると思って、いつものようにお話ししますね。

 本当なら昨日が入学式、そして今日からは新しいクラス、新しい時間割で新しく始まる日でした。2年生の皆さん、新入生のために育ててくれたチューリップは見事に咲きましたよ。どうもありがとう。
今週はおうちの方にお願いして、みんなの新しい教科書や荷物を取りに来ていただきました。私はマスクをして校門の近くに立っていましたが、寒がりなのでできるだけ日なたにいました。そうしたら日焼けしてしまって、マスクの跡が残ってしまいました。外すと中途半端なパンダ顔。ゴムの部分がまっすぐ白く残ってしまって、横から見ると新型ボルボのヘッドライトみたいになっています。
たくさんのお母さまお父さまが、「先生、どうぞお体を大切に」と声をかけてくださいました。帰りがけに校門の桜の下のマリア様の前で、お祈りをされている方もありました。

 私にお手紙をくれた人もいます。
「早く学校に行きたいです」
1年生に早く会いたいです」
「やさしい2年生になりたいです」
「お母さんのお手伝いをして、お料理の楽しさに気づきました。お母さんの大変さにも気づきました」
「低学年に笑顔を届けられる5年生になりたいです」
「世の中が大変なことになっています。こういう時だからこそ、神様にお祈りしようと思います」

 こんなふうにたくさんのやさしさをいただいて、この学園にいることの幸せを私は今感じています。

世界中の教会で、今日からの3日間を「聖なる3日間」と呼びます。
今日は聖木曜日、イエスさまが弟子たちと一緒に夕食をとる最後の夜=最後の晩餐=を思って祈ります。今年は、教会に集まることはできませんけれど。
イエスさまは、次の日にご自分が十字架にかけられることをわかっていました。明日、みんなとお別れしなくてはならない、最後のお食事でした。一人の人間として、どんなに苦しい思いをしたことでしょうか。それでもイエスさまはご自分の苦しさよりも先に、弟子たち一人一人の足をやさしく洗ってあげてあげました。人をうんと大切にしなさい、と伝えてくださいました。

 今、私たちは学校に集まれなくて、友達と遊べなくて、苦しいなと感じてしまいます。そんな時だから、イエスさまを思い出して、そばにいる人にやさしくしてあげたいですね。今、お医者さまや看護師の方々は、本当に苦しい中で、患者さんにやさしくしてくださっています。

 私たちは、自分の最後の日がいつになるのかを知りませんが、毎日の暮らしの中でイエスさまを思い出して、神さまが私たち一人ひとりにくださったやさしさを取り戻せるように、お祈りをしましょう。

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