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学園長挨拶
学園長写真  
   
バリアフリー
 
  聖ドミニコ学園にお出でになったことがおありの方は、「カタリナ棟」という建物をご存知でしょう。聖堂の奥にあり、1階に和室、2階は主にクラブ室、3階に会議室と少人数用の教室、そして4階にホールがあります。そして、多人数が集まる行事があると、よくこの4階ホールを使用します。保護者会、学校説明会、学習発表会、同窓会、後援会の拡大委員会など、結構頻繁に使用されるのですが、エレベーターがありませんでした。

  大人の使用頻度が増し、用途が広がると、体の弱い方や足の不自由な方にとっては、まことに不便な場所になってしまいました。「いつかエレベーターを」と思いながら、ここが風致地区とあって、もう少し校地面積が広がらない限り設置は不可能でしたが、近年、幸いにもほんの僅かですが広がったので、「この際、是非」との思いで計画しました。

  当初は夏休みに工事を予定していましたが、この地域は緑を守るために規制が非常に厳しく、やっと今工事に漕ぎ着けました。これについては、本当に沢山の方にご協力を頂きました。心から感謝しています。おかげさまで3月末には完成の予定です。新年度からはどなたにも不自由をおかけすることなく、4階ホールまでいらっしゃって頂けます。

  これを機に、いろいろなバリアについて考えさせられました。階段のバリアは、このようにして除くことが出来ます。しかし、数年来、学校は数々のバリアを設けることを余儀なくされています。子どもたちの安全・安心を守るため、管理は厳重になり、施錠は厳しくなりました。もしかすると、この国際化、文化の多様化の時代に、「内の者」と「外の者」、たったひとつの物差しに合うものと合わないものを峻別する心を養ってしまうかも知れません。これは見えないバリアを築くものです。

  どうしたら互いに人間として二心なく触れ合うバリアフリーを、子どもたちの中に養うことが出来るでしょうか?これはこれからの世界を建設するために、とても大きな課題だと思います。イエス様は「鳩のようにすなおに、蛇のように聡くありなさい」とおっしゃいました。限界以上を相手に要求しない聡さと、人間性そのものに対する信頼を、子どもたちの中に培いたいものです。