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学園長挨拶
学園長写真  
    
クリスマス

 幼稚園の先生、小学校低学年の先生が子どもと話している姿を思い出してください。先生は子どもと目線が合うように、膝まづいたり、かがんだりしています。子どもが一番自然な姿勢でいられるようにです。  

 学園の設立母体である聖ドミニコ女子修道会の二代前の総長は、哲学者であり宗教的にも非常に深い方でした。私たちはその方のお話をもっと聞きたいと思い、フランスからお招きしました。アルサス出身の彼女は、ご自分にとって身近でもある「十四世紀のライン河畔の観想家たち」の話をしてくださいました。そのとき、通訳をしていた私に、「難しい言葉を使わずに話すのは何と難しいことか!」とつくづく嘆息と共にお洩らしになりました。ヨーロッパ的な思考をせず、哲学用語も知らない私たちに話すのには、どんなに苦労なさったのでしょうか!その甲斐あって、私たちは大満足でしたが。  

 対話をする、話し合うためには相手の目線に立ち、相手のメンタリティーのレベルになる必要があります。クリスマスは、神様がこういう対話をしてくださった出来事です。  

 ともすれば私たちは相手が自分と同じ目線に立ち、同じレベル、同じ考え方をするようにと要求しがちですが、必要なことは実は反対です。もし、神様が神様語、一言の中にすべてが入っている言葉をおっしゃるなら、私たちは何もわからないでしょう。私たちは、時間の中で出来事や話の展開をひとつひとつ追わなければ、理解することは出来ません。  

 ですから神様は、長い長い時間をかけて預言者を通して私たちに話してくださいました。最後には、今から約二千年前に、私たちと同じ人間の姿となっていらっしゃり、一緒に住み、人間の言葉で話してくださいました。  

 クリスマスはその時の出来事にもう一度目を止め、私たちの世界に入って、私たちに背丈を合わせ、私たちが理解できる言葉で話してくださった神様の言葉、イエス・キリストを思い起こすときです。この言葉の意味をしっかり分かるためには、人間の側からも神様の思いに入る努力をしなければなりません。私たちの自由を尊重なさる神様は、私たちの努力に応じて助けてくださいます。今年は、更によく神様の話が聴けるように、耳を傾けてこの日を迎えましょう。